呪われた橋
麻生 凪
月下の道化師
その静寂は知らずと僕を
夜の果てへと
夢の果て……
「この果てに見えるものって何かしら」
ありきたりな答えを書きそうになった僕は、慌てて解答欄を黒く塗りつぶし笑ってみせるのです。
何かを変えたくても
そのナニカがわからないままだから
サイコロを振った先はいつも
……フリダシニモドル
「いつまでこうしていれば
……いいのでしょうか」
これは君の声なのか
……それとも 僕の聲?
開かない銀幕 演目は独り芝居
狐疑的に
懐疑的に
猜疑的に
断崖に架かる呪われた
かすかに届く月明かりを頼りに
溜息混じりにいくつもの配役を
声色を変えながら
つたない足取りで演じるのです
嗚呼……
風凪にかわる真夜中の一寸
この夜の果て 夢の果てに
淡い淡い暗闇が
揺れる水面で魅せるものは
……了
呪われた橋 麻生 凪 @2951
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます