第5話 簡単なダイエットという甘い罠

妻が最近、ダイエットを始めた。妻の体重はそこまで太っているわけではない。

(これをちょくせつ、言ってはいけない地雷の可能せいもある。)

なのに何故ダイエットをするのか不思議に思って聞いてみたことがある。

「だってあなた、この前私の二の腕つまんだじゃない!」

そうそう、こんな感じって、ちょっとプニプニが好きな性癖でつまんでみたら、結構な力で叩かれた。

「あ、ごめん……」

「もう! 気をつけなさいよね。」

言いながら知り合いから貰ったドリンクを渡してきた。

飲んでみると、

「美味しい!」


「でしょ?これ、飲んだら痩せるのよ。」

「ほんとに?」

「うん、私も飲み始めて2ヶ月で4キロ落ちたもん。」

「マジで!?すげーな。」

褒め称えていた。


あの、ネットニュースで有名インフルエンサーが謝罪するという記事を見る。

某飲み物+ステロイドで薬の効能によって花粉症に効果があった。

某ゼリー+未認証の海外ダイエット薬という物まであった。


妻が渡してきた物も、この商品だった。

「なあ、この商品って知ってるか?」

「なにそれ?知らないわよ。」

「このインフルエンサーが使ってるって言うのと同じやつらしいんだけど。」

「へぇ~、そんなのあるのね。でも私は関係ないから。」

「吐き気や血圧や色々不都合があるもので、命かけてまでダイエットするのはやめて欲しい。」

と、言いながら、

「そういえば、俺も少し腹回りが気になってきたな。」

と、ポツリと呟いていた。

すると妻は、

「そうね。知らなかったらお腹周りが気になるって痩せるまで飲ませてたかも。」と、恐ろしいことを言ってきた。

「当たり前でしょ。あなたは大切な人なんだから。」

と言ってきた。

「ありがとう。俺もだよ。」

と言いつつ、

俺は心の中で、今回も踏み込んだが、ギリギリで命が助かった気がした。

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無自覚で善良な妻に殺される 死のルーレットーおっぱいは飾りでしかないー アクセス @katuzi900

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