出迎えが来たようじゃな、なんじゃ、爺さまかぇ…

ドアが開いての、誰かが入って来たのは良いんじゃが…なんじゃ爺いかぇ。

ここはじゃ、やはり美人さんが良いわえ。

チェンジで!

ダメかのぅ?


そがぁなことを思っておるとじゃ、入って来た爺さまがな。

「おおっ!

 お告げの通り、神子様が、ご降臨なされておりますじゃ!」っとか、なんとか言いつつの、儂を拝んで来るわんじゃが…んじぁ、これ?


「巫女かえ?

 儂ぁ、おのこゆえ、巫女には成れぬわえ」

無茶言う爺さまじゃての。


「へっ?

 天子さまとは、違うので?」

こらまた、変なことを…のっ。


「儂の何処が天使さまなんじゃえ?

 羽根も生えちょらんし、頭に輪っかもついちょらんでな。

 さっき別れた天使さまに、失礼じゃろて」ったらの、訝しげに儂を見始めちょった爺さまが…


「天使さまに、お会いしとりましたじゃとなっ!

 やはり、神子、天子さまでありまするぅ!

 ははぁっ!」って、土下座にて拝まれたんじゃが…どがぁすんじゃ、これ?


何やら行き違いがの、起こっとるようなんでな、詳しく訊いてみるとじゃ。

神子は巫女じゃのぅて、神の子で神子。

天子は天使でのうてな、天の子で天子らしいわえ。


いやいや、儂しゃぁ、そがぁにえろぅないわえ。

誰じゃ!エロいっとるのわっ!

否定はせんが、断言せんぞぇっ!


「これこれ、拝むのはのっ止めなされ。

 儂ぁ、そがぁな偉いもんじゃあ、あらせんでな。

 それにじゃ。

 そがぁなもんとされたらじゃ、それこそ罰当たりじゃてな。

 天罰なんざぁ、受けとうないわぇ」


本当に神とやらが居られるかは知らんがの、あまりにも恐れ多いわぇ。


「しかしですじゃ。

 天使さまと、お会いなされたのでは?

 何処で、お会いなされたのでしょうや?」


はて?

あれは、何処になるんじゃろかい?


「なにやら、雲の上じゃったのぅ。

 プレーヤーが行ける場所じゃった筈じゃわぇ」ったらの。


「やはりプレーヤー様では、ござりませぬかっ!

 神子様、つまり天子様で、間違いござりませぬ!」っうことをの。


どうやらの、このゲーム世界ではじゃ、運営が神であり、ゲーム会社が大神となるらしいのじゃ。

その運営にて降臨するプレーヤーは神子と…


なるほどのぅ。

罰当たりじゃっ!


まぁ、話しは分かった所での、爺さまに話しを聞くとじゃ。

まず、この地へ降り立ったプレーヤーは、儂が初めてらしいわぇ。

遠国にてプレーヤーが降り立ったことがあるらしいのじゃがな、それは数百年前のことになるらしいのじゃ。


なのに、何故プレーヤーのことが知れておるかと言うとじゃな。

各地へ降臨の地が存在しており、そこでは神託がなされるそうな。


神からのお告げが得られる神聖な地であり、神の加護を得た地は豊穣であり、被災することもないらしいわぇ。


そこへ何れはプレーヤー様が、降臨なさるとされとってな、神官や司祭などが常駐しとるんじとさ。


ここは倭国ゆえ、神主と巫女さんらしいの。

この爺さまは、神主らしいわぇ。


いや、出迎えは、巫女さんで…

婆さま?

いや、爺さまで良いわえ。


で、儂は…これから、どがぁすんじゃろか?

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おぢぃちゃん と ゲーム Kーヨッシー @k-yossy

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