まえがきの後、衝撃的な場面で幕を開ける本作。燃え上がるのは、愛か、怒りか。最初から順番に最後まで読むことではじめて見えてくる、事件の真相とは? この文字数で、よくもこんなギミックを、と読了後に唸ってしまいました。そして透き通るような純愛に、ちょっとほろり。いろんなジャンルの要素が詰め込まれた、お得な1作、かも。
飛ばしてしまうと物語の本質が見えなくなってしまいます。でも一通り読み終わった後にわざと飛ばし読みしてみると全く違う物語になって面白いかも?
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(114文字)
「恋愛小説に挑戦ですか」などと気楽に読もうとしたら、冒頭から衝撃の展開!そして最後にはそれが「純愛」ゆえと思い知らされる・・・はずだったのに、そこからまさかの大どんでん返し! そういえば、それが作者様の十八番でした。ぜひ、最初から最後まで順番に読んでください。この作品を正しく味わうために。 ただ、このタイトルでいいんですかね?(笑)
この作品にはたくさんの花が出てきます。クリスマス時なので、ポインセチアとか。花束を渡すシーンなんかは、ときめいてしまうほど、美しく華やかで動きのある描写です。ネタバレを防ぐように一部描写の感想を書かさせていただきたく。意図したものなのか、そうでないのかわかりませんが…うなってしまいました。綾香がナタを振り回して、躑躅を切るんですが…躑躅の花言葉は、赤が「恋の喜び」白が「初恋』なんです。このレビューを読んだ方、もう一度作品を読んでみてはいかがですか?私は発狂しそうです