第7話 初めての任務へ
俺は……未来が見えた……?この石では見ることのできない未来が……?
その時、サイレンが鳴った。
「!?出たのか……」
「出たって何が」
「カバネラスの邪神だ。」
「カバネラスの邪神!?なんだそれ……聞いたことない。」
「カバネラス教があることはもちろん知っているだろう。カバネラスの民は俺たちザークスの民とは身体・心身のつくりが違うんだ。宗教の形がザークスとは全く違うのだからそういうこともあるだろう。カバネラス教の者がもつ特徴の中に『アントリウス』というのがある。そいつはカバネラス教の中でも特に信仰心の強い信者たち、といえば簡単に理解できるだろう。アントリイウスは非常に攻撃的な奴らでザークスの民を食らってまでバイユーエン全土をカバネラス教信者にしようとしているんだ。しかしバイユーエンの神、兄弟であるザークスとカバネラスは争いを避けるため、約束として本来はザークス本部から遠く離れたバイユーエンの東端からアントリウスが近づかないようになっているはずなんだが、たまに暴走してザークスの街に侵略してしまうことがあるんだ。そのアントリウスからザークスの民を守るのが俺たちの役割ってことだ。」
俺たちは着替えて(なぜか服が用意されていた。「ザークス様は見込んでいたんだろうな」なんてフォンが言っていた。)さっきのみんながいる部屋に向かった。
「フォン!行かなきゃ!……で、こいつは連れて行くの?」
アカネが不満そうな表情で俺を見た。でも。
「俺ももちろん行く。ここに来た意味、理由を。教祖に与えてもらったからな。」
「は?それってどういう……」
「おいてくぞ、アカネ。」
俺は仲間と出会ってまだ数時間、自分の存在する意味に気づいてから10分ほど。でももうすでに自分の中でメアストリ・レイの一員である自覚が芽生え始めていた。
るもるにあ! @misaki_vvv
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