ギャルゲー❷

それから俺は頑張った………。

理不尽に𝐆𝐚𝐦𝐞 𝐨𝐯𝐞𝐫になったり急にRPG要素出てきたりヒロインが魔王にさらわれたり助け出したと思ったヒロインが偽物だったり主人公が浮気し始めたり浮気相手が急に丸刈りにしたり坊主に惚れられたりようやくヒロイン救い出したらこっちも丸刈りになってたりしたが頑張った………。


そして気づけば始めた頃は明るかった空がいつの間にか真っ暗になっていた…。


「先輩これいつ終わるんですか疲れましたよ俺」

「後ちょっとでクリアだよ頑張って」

「それ坊主に惚れられる前も言われたんですけど…あれから3時間は経ってますよ」

「記憶にないね」

「やな政治家やめろ」



『ありがとう新二…私を救ってくれて…』

『当たり前だろ…お前が例え何処にいようと必ず助け出すって約束したからな』


『俺がお前に嘘なんて着いたことないだろ?』

『うんっ』


「感動的なシーンの筈なのになぁ…主人公は浮気してたしヒロイン丸刈りなんだよなぁ…」

「理不尽だよねー」

「理不尽要素ここなんだ」


『ねぇ新二…私とさ…付き合ってくれない…?』


「初めてギャルゲーらしい選択肢出るかもしれないなこれは…まぁはい一択だろうが」


▷勿論

▷先に言われちまったな…

▷いやお前髪ないじゃんwやだよw


「…………」


▷勿論

▷先に言われちまったな…

▶いやお前髪ないじゃんwやだよw


『いやお前髪ないじゃんwやだよw』

『え?』

『なんで髪もないのに俺と付き合えると思ってんの?w』

『し、新二…?』

『やっばw鏡見てよホントw』

『な、なんでそんな事言うの?』

『え?髪ない女なんて価値ないしさwお前美人だったから付き合ってやろうと思ってたけどハゲはいいやw』

『新二は……』

『ん?』

『そんな事言わない!!!!!』

何処からか取り出されたナイフが工藤新二を襲う!

『ガハッ…な、何を…』

『うわぁぁぁぁぁぁぁ!』

『だ、誰か……助けて…』


𝐆𝐚𝐦𝐞 𝐨𝐯𝐞𝐫



「よっしゃあ!良くやったヒロイン!」

「うわぁ!びっくりしたぁ…急に大声出さないでよ…」

「これが大声を出さずにいられるか…なんだったんだよさっきの主人公、人格変わりすぎだろ…」

「ギャルゲーの主人公は人格が急に変わったりするんでしょ?」

「先輩ホントにどんなギャルゲーやってたの?」


▷勿論

▶先に言われちまったな…

▷いやお前髪ないじゃんwやだよw


『先に言われちまったな…』

『え?』

『〇〇〇…好きだ…俺と付き合ってくれ』

『え?で、でも私今髪もないし…君に迷惑ばっかりかけて…』

『迷惑かけられたなんて思ってねぇよ…それに髪がなくてもお前の可愛さは変わらねぇよ、言わせんなこんなこと恥ずかしいな』

『〇〇…ありがとう…私も…大好きだよ…』


success


「ようやく終わったな…」

「結構かかったね」

「急にRPG始まったりしたからな」

「あっこの後エンディング始まってヒロインの告白シーンのスチルが見られるよ」

「あっそうなん?ついでだし見てみるか」


〜〜🎶(なんか感動的な歌CV先輩)


「あっ先輩が歌うのね」

「まぁこれ僕だけで作ったからね」


写真のようなものが落ちてくる


「あっこれがスチルかな?」

「正解!頑張って書いたから見てみてくれたまえ」


丸刈りにしたヒロインが涙を流しながら微笑んでいる


「上手いんだけどなぁ…」

「あれ?お気に召さなかった?」

「感動シーンなんだけど丸刈りが面白すぎて」

「じゃあ次のゲームは頑張るね!」

「あっまたゲーム作るの?」

「今度は推理ゲームの予定だよ!お楽しみにね!」

「う、うん…」


「あってかもうこんな時間じゃん帰ろうぜ先輩」

「そうだねー帰ろっか」

「帰りハーゲンよろしくね」

「忘れてなかったか…」

「俺の記憶力を舐めるんじゃあないよ」

「でもこの前右手に弁当持ってたのに弁当何処やったっけって言ってなかったっけ」

「それは記憶力以前の問題だから…」

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千ノ高校ゲーム部の日常 久呂 @rindou_SMRG

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