信長の展望

信秀が正秀より信長の初陣での成果を聞いている頃、信長は普段街で遊んでいる稚児達を集め河原にいた。


「大将、初陣ってやつはどうだったんですかい?今川の奴をぶっ飛ばしたんですかい?」

「……陣触れというのをして兵が集まるのを待っていては出陣まで時がかかりすぎてしまう。そこで!」


 信長は1度大声を出して、さらに少し言葉を溜めてから自らの考えを告げる。


「お主達を鍛え上げ、わしが直接指揮する軍団を作り上げようと思う!いいか!お主達は武士や豪農の家督を継げない三男や四男ばかり!だがわしに仕え、手柄を立てた者には褒美は思いのままじゃ!」

「おお……」

「わしが当主になったあかつきにはお主達に活躍の場を与えよう!思いのまま手柄をあげよ!わしの国には出自など関係ない!」

「おおおーーー!」


 この信長が集めた稚児達は後に信長の馬廻りとして信長の天下統一事業に大きく貢献することとなる。


 そして信長自身は天下にその名を轟かす事になるのだが、それはまた先の話である。


                              完

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

初めての戦 織田信長の初陣 burazu @ban5

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ