第7話

 その後の顛末。


 夜這い事件がきっかけとなり、レオナルドは正式に処罰されることになった。

 貴族らによって開かれた会議によって満場一致で決議され、王太子から廃嫡された。

 国王の力をもってしても王太子を庇いきることができず、レオナルドの廃嫡は決定事項となったのである。


 廃嫡されたレオナルドは伯爵の地位と小さな領地を与えられることになったが……廃嫡となった後も贅沢な生活を続け、結局、一年ほどで爵位と領地を売りに出すことになった。

 地位も金も失ったレオナルドがどうなったかは不明。

 おそらく、誰からも忘れ去られて路地裏で行き倒れにでもなったのだろう。


 真実の愛の相手……ルミアはレオナルドが廃嫡になるや、離縁して実家に戻っていた。

 王太子が失脚したことで男爵家も没落しており、貧しい生活によって痩せて美貌を取り戻したのが不幸中の幸い。

 すぐに高齢の金持ちの後妻として売り飛ばされた。


 唯一の息子を失った国王は臣下からも見放され、離宮に幽閉されることになってしまった。

 廃人のようになった国王は抵抗することもなく幽閉を受け入れ、その後、数年で命を落とす。


 代わりに新しい国王になったのは王弟の息子であるローランドという男。

 若く、才能にも優れいてたローランドはミゼを王妃として娶って新たな国王に就任した。

 その後、王妃の体調管理を受けて九十歳まで生きたのである。






おわり

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謎スキル『血糖値』のせいで王太子妃の座を奪われて側妃になりましたが、それなりに幸せです。 レオナールD @dontokoifuta0605

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