あとがき
最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。
必死に頭をひねって自分なりに『どんでん返し』に全力投球しました。
せめて1作品だけでも、皆様の心の隅に残るショートショートがありましたら嬉しい限りです。
折角なので、30本各話について思い出話を少々。
01.世界の終わりに
実は4本目に書いた作品。自信作だったので1本目に持ってきました。
ちなみに、連載スタート時は10作目までしか書けていませんでした。
02. ジョイフル・クリスマスイブ
クリスマスイブには、やはりクリスマスイブの話が良かろう。ということで、過去作のリメイクでしたが2作目に持ってきました。
ベースになった作品はこちら
https://kakuyomu.jp/works/16817330648197962671
03. 運命の出会い
カプセルトイの順番待ちを、別のなにかに誤認させながら書けないだろうか。
という思いつきで書き始めたら、わりとスラスラ書けた作品です。
闇鍋ガチャは許さない。
04.ソルティドッグ
実はこれが本当の1作目。なんですが、内容がちょっと塩味利きすぎだったのでトップバッターではなかろう。ということで4番になりました。
05. 追われるもの
心霊現象と思わせおいて、実は……のパターンを自分なりに考えてみました。
そういえば薬物の隠語って美味しそうな名前のヤツあったな、とドコで得たのかわからないおぼろげな知識を検索しながら書きました。
06. ステーキとカッコウ
男性と女性がそれぞれ生物としての本能(欲求)に従っていたら、夫婦ってどんな感じになるだろう。という私の想像をそのまま形にした作品です。書いてみたら、現実にもいそうだな、コレって思いました。タイトルのネタバレ感がスゴい。
07. 狩猟の季節
再びのリメイク作品。しかもベースの作品が3,000字あったから、実質1,000字くらいしか加筆していない。でも、その1,000字でオチの皮肉を強めにできたので結構好きな作品です。
ベースになった作品はこちら
https://kakuyomu.jp/works/16817330647730225251
08. 真夜中の侵入者
これは「05. 追われるもの」の逆パターンですね。心霊現象っていうけど、幽霊の方だって色々と言い分があるだろうよ、という作品です。
09.魂の価値
悪魔が魂を対価に願いを叶える、という話はいくつもありますが、そもそも魂の選定基準ってなんだろう、と考えたのキッカケで生まれた作品です。清らかさとか、邪悪さとか、そんな人間のモノサシで計るよりも、シンプルに「すぐ死ぬ魂」の方が悪魔っぽいな、と。
10.繰り返す白雪姫
すごくシンプルに、アフレコ現場で何度も同じシーンを録り直しているときに「なんかタイムリープものみたいだな」と思って、そのまま作品にしちゃいました。創作なのでアフレコは誇張して書いてます。
11. 糸
これは作中でも書いてますが、「蜘蛛の糸(作:芥川龍之介)」から着想を得て書いた作品です。天国が上にあって、地獄が下にある、というのも人間が勝手に決めたことなので逆にしてみよう、と。
12.自慢の息子
3度目のリメイク作品。この時期はまだ1日に1作品更新していたので、5作に1作くらいのペースでリメイク作品を挟んでいかないと追いつかれそうだった頃。
ベースになった作品はこちら
https://kakuyomu.jp/works/16817330649918403787
13.ポエムな日記
キラキラネームで叙述トリックを仕込んでみたら面白いのではないか、という発想だけで走り出した作品です。被害者も犯人も、みんなキラキラネームという、とても眩しい作品。
14.おもてなし
子どものママゴトから、そっくりな大人の会話に繋げていくことで、謎な雰囲気を作れないかと挑戦してみた作品です。Bパートのキャラ名は苗字の方がいいな、と気づいて公開後に修正をかけたことをココで告白します。
15.サンドバッグ
ちょうど半分まできたところですね。いじめられっ子が実は……、というパターンでいくつかオチを考えて、一番気持ち悪い怖さを感じたものを採用しました。しっかり気持ち悪い作品に仕上がりました。
16.オン・ザ・ステージ
以前、企画のお題で「壊れたオルゴール」というものがありまして、そのときに書いた作品とは別のアプローチで作品を書いてみました。戦争反対の気持ちも込めて。
17.桃太郎と桃御前
4度目のリメイク作品。ほとんどそのままなんですけど、順序を入れ替えてAパートで「なんだこれ?」、Bパートで「そういうことね」という構成にしました。
ベースになった作品はこちら
https://kakuyomu.jp/works/16817139557956924192
18.かくれんぼ
動かなくてもできるかくれんぼ。じゃあ、なんで動けないんだろう。と考えたときに、意表をつけるのはココまで封印してきたSF展開だろう、と。ついに伝家の宝刀を抜きました。
19.霊が見える男
Aパートのオチでまずは驚かせて、Bパートでもう一発驚いて貰おう。自分なりにちょっと欲張ってみた作品です。登場人物は全員ユーレイ。
20.人生を賭けたギャンブル
元々の着想は「未来からきた男が、過去の自分の人生を好転させる」だったんですけど、Aパートが競馬シーンだけで終わってしまうという計算外の事態に。Bパートを書きながら未来の設定を考えました。
21.畑を荒らす鬼
仕掛けもストーリーも至ってシンプルなんですけど、ほかの作品よりキャラクターの特徴がしっかりしていて、個人的には栄進と蓮西のコンビが結構好きです。
22.夕陽に誓いを
最後のリメイク作品。元が2,000字の作品だったので倍くらい加筆修正をしてあるので、かなり中身が変わってます。ちょっと前向きなオチになりました。
ベースになった作品はこちら
https://kakuyomu.jp/works/16817330650469120646
23. 初恋、再会
苗字と名前の誤認による勘違いをテーマにした作品。仕掛けが王道なので、Bパートのオチはちょっとイイ話になるまで練りました。
24.不思議な薬
原点回帰といいますか。ショートショートといえば、やはりSF(すこしふしぎ)で皮肉の利いた作品でしょう。ということでエビス顔の男にも登場して頂きました。
25.復讐
Aパートでは稔彦=夫と誤認してもらえるように注意して書きました。そしてBパートで別れた元夫の登場。復讐の舞台裏を描いてみました。コメント0の作品なので、うまく書けていたのか、ちょっと不安です。
26.ワークライフバランス
働くことが好きだっていいじゃない。っていうか「ワークライフバランス」って言ってる人のバランスって「ライフ」の比重大きすぎない?
という個人的な不満をぶつけた作品だったりします。働き方も多様性の時代。
27.悪夢
神隠しをテーマにした作品ですね。浦島太郎的な要素もあります。このあたりで今さらながら「昔ばなしをモチーフにしたら、おもしろい話できるんじゃない?」と気づきます。
28.争いの終わらせ方
気づきを活かして、こちらは坂田金時(金太郎)をモチーフにちょっと複雑な家族関係を描いてみました。ちなみにトキサカは坂田金時、テンドウは酒吞童子、ラキドは茨木童子から名前を拝借してます。
29.バレンタインデー
この日は2/3(節分)でした。できれば鬼とか豆をネタにした作品を書きたかったんですが、時間内に思いつくことができず……。かねてより温めていたバレンタインデーネタを先出しすることにしました。
30.異世界へようこそ
異世界転生も、ゲーム内転生も、VRゲームも、ちょっとずつジャンルは違うものの世界は似たようなものだな……。じゃあ組み合わせても違和感ないんじゃない?
という考えから生まれた作品ですが、バチッとハマりました。
長編や連作短編と違い、1作1作が完全に新規のストーリーとなるショートショート集は、どうしても継続して読むモチベーションが上がりづらいジャンルです。
正直なところ自分で買ったショートショート集もイッキ読みすることはあまりなくて、時間が余っているところで少しずつ読む派ですし、たまに読んでいる途中で積読してしまうこともあります。
そんなショートショート集を、こうして『あとがき』まで読んで頂きまして、感謝の念に堪えません。
12月3日から書き始め、予告していた30本が全て完成したのは2月2日(正確には2月3日未明)でした。
リメイク作品が5本あるとはいえ、大体2日に1本くらい書いた計算になりますね。この2カ月はずっと、どんでん返しのネタを探しながら日々を過ごしていた気がします(笑)
本日(2月7日)でカクヨムコン8の読者選考も終わります。
はじめてのカクヨムコンでしたが、お祭りに参加できて、とても楽しかったです。
あとは結果を待つばかり。
これからもコンテストや公募を中心に中編・長編を書き溜めつつ、企画用のショートショートも書き下ろしていきますので、良かったら気が向いたときに覗きに来てください。
石矢天
【完結】全てが《どんでん返し》の物語『リバーステイル』 ~表があれば裏もある。Aパートの隠れた真実がBパートで明かされるショートショート集〜 石矢天 @Ten_Ishiya
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