第四回 終末世界エッセイの最終回、終わるという側面で一つの終末みがある

 こんにちは、白木犀はくもくせいです。


 このエッセイも第四回ということで、めでたく最終回です。「エッセイを一つ書き上げるなんて余裕だろう」と思って書き始めましたが、なかなか進まなくて大変でした。でも苦労して書いた分、愛着があるかもしれませんね!


 そんな最終回のトークテーマは、「こんな終末世界作品が読みたい!」です。読みたいと言いつつ、ここで思い付いた案はいつか自分で書くかもしれません。ある意味アイデアメモみたいな回かもしれませんね。(最終回がアイデアメモみたいで大丈夫かな?)


 ではでは、早速見てみたい終末世界を語っていきましょう。


 *・*・


◯世界が終わる前に、誰かと身体の関係を持ちたかった女の子が、特に恋愛感情を抱いていなかった友人の男の子と、そういうことになる話


 これ、読みたいですね。ポイントは「特に恋愛感情を抱いていない」というところです。逆に相手側の男の子は、主人公に恋愛感情を抱いているのもありですし、抱いていないのもありだと思います。


 女の子が泣くシーンがあると、悲しくていいと思います。理由なんてわからないけれど、ぼろぼろ零れてしまってしょうがない、みたいな涙がいいと思います。終わってほしくないなあ、って、泣きながら微笑んで言ってほしいです。切なくてよいですね……!



◯終末世界をもたらす侵略者のヒロインと、主人公である少年の、純愛ラブストーリー


 地球を滅ぼす使命を背負った侵略者のヒロインが、主人公との恋に落ちて、物語の後半で言う訳です。「わたし、あなたにだったら、殺されてもいいよ――」


 少年は悩みます。ヒロインを生かしておけば、世界が滅びる。ヒロインを殺せば、世界が救われる。さあ、少年はどちらを選んだのか……


 というお話、めっちゃよさそうではないでしょうか。でも結構王道な気がするので、似た作品が既にありそうな予感がしますね! こういう「どちらを選んでも、何か大切なものを失わなくてはならない二択を迫られる」みたいな物語、好きです。



◯明日世界が終わる日に、地元にある行きつけのラーメン屋に赴いた主人公の青年が、店主のおっさんと会話を交わす話


 第三回でちょっと書いた物語が、勝手に個人的にヒットしたので、今回も挙げてみました。


 いつも頼むラーメンを食べながら、一緒にこの店に来たことがある人たちのことを思い出すとか、エモいのではないでしょうか。幼い頃に連れてきてくれた家族とか、部活が一緒だった高校時代の同級生とか、今は別れてしまった大学時代の恋人とか……追憶する感じ、いいですね。


 普段はぶっきらぼうな店主の、ふとした優しさが垣間見えちゃったりしてもよきですね! 世界終わるしサービスしてやるよって笑いながら、煮卵を増やしてくれるみたいな。うーん、素敵なキャラクターです。



◯幼い弟は世界が終わることについてよくわかっていなくて、そんな弟のことを慈しむように抱きしめながら、謝り続ける姉の話


「おねーちゃん! また明日も、いっしょにあそぼうね!」


 私は目を見張った。それから、にこにことしている弟のことを、くずおれるようにぎゅっと抱きしめた。


「どうしたの、おねーちゃん?」

「ごめんね、和斗かずと……守ってあげられなくて、ごめんねえ……」


 視界が歪んでいく。ずっと我慢していた涙が、溢れてしまって、しょうがない。この小さくて、柔らかくて、尊い弟の身体が、明日には奪われてしまうという事実が、憎くて憎くて、たまらない。


 ……という感じの! なんか唐突に小説が始まって、エッセイを読んでくれている方を置いてけぼりにしまった気がします。つ、つい書きたくなっちゃいまして……(目を逸らしながら)


 きょうだいという関係性が、創作においてなかなかに好きなんですが、それが終末世界と組み合わさることで、さらなる相乗効果を生み出している気がします。いいですね〜!


 *・*・


 いかがだったでしょうか。こういう終末世界の作品、皆さんも読んでみたくないですか〜?


 さて、このエッセイでは、終末世界についてひたすらに語ってきました。「己の過剰な偏愛」ということで、結構強めに愛をさらけ出したんですが、大丈夫だったでしょうか。きっと最終回のこの文まで読んでくださっているので、大丈夫だと信じたいところです〜!


 よかったら皆さんも、気軽に終末世界の作品を書いて、カクヨムにアップしてみてほしいです。私はたまに「短編 終末」で検索をかけて、カクヨムで終末世界作品スコップをしているので、この二つのタグを入れておいてくださると、いつか白木犀が覗きに来るかもしれません。


 ではでは、タイトルにもある通り割と尖ったエッセイでしたが、ここまで読んでくださり本当にありがとうございました〜! 皆さんの生活が、終末世界とは縁遠い穏やかなものでありますように。……終末世界を語っていたエッセイで、このシメの文はどうなんでしょうかね〜!


(おわり)

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終末世界の推し語りをするだけの尖ったエッセイ 汐海有真(白木犀) @tea_olive

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