エピソードごとに驚きの展開があります。そのため、まったく飽きさせません。読めば読むほど引き込まれ、ずぶずぶと闇の中に引きずり込まれます。しかし、怖さのみを追求した物語ではなく、色々なものが内包されています。単なる怖いもの見たさだけを満足させるものではなく、最後には大きな何かを残してくれる作品です。とにかく読んで確認してみてください。
主人公と仲の良い兄、2人の他愛無い日常から始まる短編ホラー。ほんわかしそうな出だしから、少しずつ、少しずつ、ホラーになっていく展開は背筋をゆっくりと凍らせていくような怖さでした。短編で読みやすく、物語の構成・内容で怖さを出していくホラーなので読み応え十分。空いた時間に怖い思いをしたいホラー好きの方、是非一度読んでみてください。あなたは、大丈夫?
何気ない日常から始まる、恐ろしい話です。短編なのであまり語るとネタバレになってしまいますが、僕は、そっちかぁ……。と思いました。予想外の結末をお楽しみください。
主人公の悠里は突然、最愛の兄を事故で亡くしてしまう。失意の底にいた悠里の前にある日、兄の姿をした幽霊が姿を現し、そこから物語は大きく動き始めます。ネタバレとなってしまうので詳細は語れませんが、ホラーとしての恐ろしさと爽やかな読了感の両方を味わえる素晴らしい作品に仕上がっています。最終話で意味が明らかになるタイトルも素敵です。
何気ない日常から転落していく描写が起承転結で短く纏められています。