配信業界を揺るがす大事件!日常のすぐ傍で闇と光が交錯するエンタメ小説

最終話はベストなコンディションで臨もう!と心を整えているうちに、結局頭に戻って2回読んでしまいました。
現代を生きる人たちのリアルな絆や裏切り、様々な人間模様が散りばめられて秀逸な作品でした。

以下、細かい感想箇条書きです。
・2018年設定。今よりも配信者がバブリー(?)なノリだった時代でしょうか。ネットサービスのネーミングがそれぞれ、「アレのことよね」とわかる絶妙な匙加減で好きです。配信者の生活の様子や悩みなんかも興味深かったです。
・苅田ママのお花の話、デスブログとか流行ったの思い出してちょっと懐かしい気持ちに。
・白幡選手のくだりの、オタクが仲間を嗅ぎ分ける…みたいなの、身に覚えあります笑
・「編集」という、最近にわかに注目を集めるようになった技能に光が当たっていたのも新鮮でした。
・宇宙のプレゼンで、「選手への応援メッセージ」の案が採用されたシーンが好きでした。ポジティブな言葉を増やす施策!こういうアイデア自体を全力で応援したい気持ちです。
・兄弟の視点が切り替わって「実は…」という裏側が明かされたり、間に入って来る配信だけのシーンの構成、すごくよかったです。説明くさくないのに、色々な物事の繋がりを自然と理解できました。
・イリノイのその後は気になる~
・警察官も記者も、ほんと大変なお仕事だよぉ~って涙でました。マジメにやればやるほど理不尽な目にあうよな…
・ラストは家族という、生身の時間を長く共有し、だけど最も謎多き存在との関係に収束していくのが、個人的に感慨深かったです。

次回作もまじで楽しみに待機してまーす♪

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