つれづれ短歌・2022霜月編 🐦

上月くるを

つれづれ短歌・2022霜月編 🐦





 十一月。🌱

 霜降月。🌥️


 あと一日と思うと急に慌ただしくなり、ふと短歌なんぞ詠みたくなりまして……。

 俳句と小説の間に微妙なポジションを置く、縛りのありそでなさそな三十一文字。


 もとより素人の気まぐれではございますが、いまこのときの率直な思いを受け留めてくださるカクヨムユーザーのみなさまのご海容に甘えさせていただきます。('ω')


 明後日から始まる十二月が穏やかで、ささやかな幸せに満ち、なおかつ2023年につなぐ希望へのアプローチとなりますように、すべての地球人の安寧を祈念して。




      🌏




 いつの間に南天の実のたわわなる野鳥はこべるひと粒の種


 リビングの家族写真に冬日ざし玻璃の高みを鳥群れわたる


 ひとつだけ遅れて咲きし冬薔薇の八重の花びら散らすな霜よ


 むすめらは幼きままにおかと呼ぶ姥になりてもその先までも


 もう一度やり直しても母であり祖母でむすめでありたき自分


 耳もとのたしかにぬくし犬の吐息十二周忌も過ぎし夜さりに


 おはようとおやすみ言わぬ日を重ね独り静かに朽ちゆく家か


 頼られて来し星霜の長くしてすぐには逆のスタンスとれず(笑)


 宵星の引力強しそのもとに家族の住める胸マグネット


 あめ色に蜜の透きたる冬りんご薬師如来にお供えしたる


 午後からの雨を見こせる昼風呂に固形石鹸ましろに光る


 しゅくしゅくと医師の指導に従いて好きな文筆三昧の日々


 老いゆけど熱き血潮の脈々と変らぬ不思議わが五指を見る


 新しきことを学べる愉しさよ日々の退屈あるはずもなし


 破壊せる地球は破壊せる人が手ずから元にもどすが道理


 あの尾根の向こうは雪の降る町か鰤起し鳴る富山の海よ



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つれづれ短歌・2022霜月編 🐦 上月くるを @kurutan

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