あとがき

 どうも。 普段ははてなブロガー(https://jadeseele.hatenablog.com)としてネットに棲み付いている、ジェイドこと楓雪 空翠です。


 まずは一言。 この小説を最後まで読んで頂き、本当に本当にありがとうございます! 昨年12月から書き始め、様々な課題やトラブルがありながらも何とか書き上げたこの物語を読んで頂けて、ボクにとってはこれ以上無い程に光栄で、何よりとても嬉しいです。


 …ところで、ここまで読んで頂いてきっと少しくらいは感じられているかも知れませんが。 正直、“読み終えた後のスッキリ感”があまり感じられなかったのではないでしょうか。 自分で言うのも何ですが、これについては最後に説明させて頂きたいと思います。



 さて、まずは小説を書こうとした切っ掛けについて書かせて下さい。 …と言っても、何かこれといったエピソードもありませんが、所以は単純明瞭です。 自分もすごい本を書いてみたいと思ったのが初めでした。


 小学校に入る前から、本は好きでした。 それも、南総里見八犬伝や古事記のような古典も含め、特に長編小説を毎日のように愛読していました。


 中でも、ファンタジー小説が大好きで、今でも時間があれば読んでいます。 現実を遥かに凌駕し常識を超えた世界で描かれる冒険や人情に、いつも心を打たれていました。 時には励まし勇気を与えてくれ、時には生き方の道標にも成り得るそれらの経験は、人生の一部と言っても過言ではないでしょう。


 そんな、誰かに希望を与え、生きることの素晴らしさや世界の美しさを伝えるような本が書きたいと、心から感じました。 もう、今から二年ほど前のことになります。 そうして取り敢えず書いてみたものの、何の経験も知識も無かったので、お世辞にも傑作とは呼べませんでした。


 出来栄えに一切の自信が持てず、小説を書いたことは家族も含め殆ど誰にも話しませんでした。 けれど、当時心から信頼していたある人物にだけ、“酷評でも何でもいいので何か感想をお願いします”とだけ添えて読んでもらいました。


 後日、その人から原稿が返って来ました。 家に帰って寝る前にそれを開いてみると、最後のページには四角い付箋が貼付されていました。 若干覚悟を決め、恐る恐る読み進めると、そこでは付箋一杯に絶賛されていました。


 今でも誰にも見せたくない程に納得のいかない出来だったその小説は、部屋の本棚の隅に押し込み、自分の中では黒歴史としています。 そんな幼子の落書きみたいな小説を、これでもかというくらいに褒め千切ってくれて。 そんな記憶が、ずっと脳裏に鮮明に焼き付いています。



 それからすぐにもうひと作品書き始めましたが、所詮クオリティをそのままに複製しただけで、途中でページを全て糊付けにしました。 それからというもの、少しだけ挫折を感じ、また時間もあまり取れなくなったので、ペンを置いていました。


 ところが、昨年十二月、どんな風の吹き回しか、やっぱり小説が書きたいと思い立ち、今度はこのカクヨムを使用させて頂いて執筆を再開しました。 そして今度こそはちゃんとしたものを書こうと、少しでも繊細に描写することを心掛けながら書き続け、今に至りました。


 その中で、やはりただ面白いだけの物語を書くだけでは物足りないと感じ、メッセージを込めることにしました。 これはこれから書いていく小説でも続けたいと思っています。 読み手によって受け取り方が違うのが小説の醍醐味だと思っているので、敢えてここに書いたりはしませんが、自分なりの解釈をして頂ければ幸いです。


 それに伴って…そして、個人的に好きという理由もあり、この小説にはありったけの伏線を引きました。 きっと後書きに書くようなことではないというのは重々承知の上でもやっぱり書かせてください。


 はっきり言ってしまうと、“なんとなく”、“それっぽく”書いたものは、何一つありません。 物語を織りなす言葉の一つ一つに、意味を込めました。 なので、これを読んだ上でもう一度、宝探しのような感覚でゆっくりと読み直して頂ければ、また違ったニュアンスになるのではないかと思います。



 最後に、後書きまで読んで下さった皆さんにだけ、ちょっと早めに言わせて下さい。 最初にも書いた通り、これは歯切れの良い物語とは呼べないでしょう。 それに、先程の伏線も、その大半が埋もれたままになっています。




 ――元よりこの本は、二編を対にする前提で書きました。 少し期間はありますが、もう一つはもうじき書き始め、そのうち投稿する予定です。 そう、二冊揃って読んで初めて、全てを理解することが出来る本なのです。


 ですので、もう暫く掛かりますが、書き終えた日にはぜひ読んで頂ければ幸いです。 そして、それまでの間に考察なんかもして頂けたら、本当に嬉しいなぁ、なんて思っていたりもします。


 何はともあれ、後書きも含めてこの物語を読んで頂き、本当に本当にありがとうございました! もしほんの少しでも面白かったと思って頂けたのなら、いかなる方法でも相手でも構いません。 一人でも多くの方に読んで頂けるよう、心よりご協力お願いいたします。


 それでは。




 2022年 8月 23日 満天の星月夜の下から感謝を込めて

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クロニクルは永遠に、~Dear unforgettable Summer~ 楓雪 空翠 @JadeSeele

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