こんな幸せの形を「私も持ちたい!」と思わせてくれる作品です。

 ふたりが紡ぐ物語の最後。
 結末部分を読んだ私はこう思った――


「あーーー!!!最高過ぎる!!!めっちゃ幸せじゃん!!!」


 ……とまあ、最後はとても幸せな気持ちに浸っていたのであった。

 これはゆまの歪んだ独占欲と花凪の拗れた愛情が幾度となくぶつかり合い、時には満たされ、時には傷つくシーンを、それぞれの心情に寄り添って描写されることでスッと心情移入してしまい、読者もそんな甘い、苦い感情を味わうことができたから。

 そして、そんな感情を読者も共有しながら読むことで、最後、結末に辿り着いた時にすごく、すごく幸せな気持ちになって、こういう幸せの形を私も持てたらいいなという希望を与えてくれる。そんな、私の人生に影響を与えてくれた最高の物語です。