神は細部に宿り、リアリティは知識に宿る

 創作者“Tempp @慌しい”が作品を書き上げるため調べあげた情報をエッセイ化。何気なく取り扱いがちな神社、その成り立ちや変革の流れ。そしてミイラを中心にした法医学的な「永久死体」について、思いきり深掘りしていく!

 神社ってあやかし系では今も必須な舞台なのに、「古びた」とか「うち捨てられた」くらいで濁しがちですよね。ミイラもまあ大体のイメージで認識するくらいが普通ですし。

 でも、「知らないから書けない」と「知っているけど書かない」はひとつの描写の厚みを大きく変えるものです。背景設定が曖昧なせいで物語そのものがぼやけてしまうこと、書き手の方なら一度くらいご経験がおありではないでしょうか?

 だからこそ「知識」は大切で、題材の成り立ちや公的な扱われ方までもをきゅっとまとめた本作はすばらしいのです。使うネタに責任を持ち、正しく扱うことは創作者の基本ですから。

 そんな基本を意識することのできる知識への扉。ずいと開いてみなさまもネタ集めに励んでいきましょう。


(新作紹介「カクヨム金のたまご」/文=高橋 剛)