第5話 終わりに

1.これまでのまとめ

 さて、これまでつらつらとこの世界について述べさせていただきましたが、基本的には下記の点にご注意いただければ、それなりに快適な異世界ライフを送ることができるでしょう。


 一つ、この世界に慣れるまでは危険な場所には立ち入らないこと

 この世界に慣れるまで、不用意に見知らぬ場所や未知の場所に立ち入らないようにするのがよいでしょう。地球世界の常識とは異なる事象が多く発生しています。

 二つ、良き地球世界人として生活すること。

 この世界への地球世界人の来訪はままあることです。そしてその不慣れさにこの世界の住人は慣れています。ですから、この世界に慣れるまでは自らが地球世界人であることをアピールしたほうがよい結果を産むでしょう。国によっては地球世界人証明書を発行してもらえる場合があります。

 三つ、調停者には近づかないこと

 調停者に近づいてはなりません。調停者はあなたがどんなチートを有していたとしても、敵うとは思わないでください。相手は世界です。地球でも地面と闘ったりはしないですよね?


2.おすすめ世界

 あなたがこの世界のどこに降り立ったのかはわかりませんが、この世界では地球世界人にとって比較的安全な地域が存在します。そのいくつかをおすすめいたします。

(1)マジカ・フェルム

 末尾の地図で赤く描かれた巨島です。ここはいわゆる地球世界におけるハイファンタジー的世界です。

 この近くに地球世界人が転移することが多かったため、無駄な軋轢をさけるよう調停者がデフォルト機能として言語共通、『ステータス・オープン』等のベースメントシステムを構築しています。また、その他にも教会で適職の斡旋を受けたり、いわゆる冒険者ギルドといったものが存在します。

 この国の調停者は決してこの世界の一般ではないのですが、地球世界人にとって最も受け入れやすい地域の一つです。

(2)エレメンタ・クエスト

 末尾の地図で黄色く描かれた地域です。ここは物理と魔法が極めて曖昧な場所です。地球世界ではおそらく存在しないタイプの場所であると思われます。極めて魔法力が高いながらも比較的文化的束縛の弱い地域です。極めて強い魔法の素養を有する地球世界人はまずここで魔法力自体に慣れることが推奨されます。

 転生・転移以降、体の中に妙な動きがあるとか、体の外縁が空気に溶けていくといった地球では有さなかった不可思議な感覚を感じる場合はおすすめいたします。

(3)ヴィ・ストリクティス

 ここはいわゆる物理的国家群の中でも共和制をとる比較的安全な地域です。地球の環境と最も似た地域となります。地球世界人であればおおよその国においt、知識の提供を引き換えに中等市民の資格を得ることができ、比較的地球世界と同様の暮らしを営むことができます。


3.おわりに

 この世界の説明は以上です。

 これからのあなたの旅と人生に幸多きことを。

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