12話 ブラックコーヒー
私には思い出したくない過去がある。
今までは特に思い出す必要もなかった。最近、人と繋がりを持っているからかもしれない。何かを話すとき、実体験を使ったリアリティな物語にすれば共感が生まれる。そう思っているから、蓋をした思い出にも少し触れないといけない。
最近は少しずつではあるがそれに慣れてきて、自分の過去を話すことができるようになってきた。成長と言っていいのか分からないが、私の心の中で何かが起こっているのかもしれない…
今日もまたミルを回す。店内にお客様はいない。自分用のコーヒーを淹れ、ふと物思いにふける。なんであのとき私は間違ってしまったのだろうか。この店を始めてから何回も考えたことだ。未だに答えは分からない。けれどそこに、明確な意思があったことは覚えている。そう、彼女を守りたい。ただそれだけだ。
ブラックコーヒー、甘さ控えめで 136君 @136kunn
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