32話 修行編かぁ~オラわくわくすっぞ?

「邪鬼を吸収した時にイルの記憶が流れ込んで来たんだ。それを見てイルを助けてやりたいって思ったんだ」

 玲にも眠っている間に見た出来事をかいつまんで話した。


「でも敵の作戦の可能性もあるしなぁ~」

 玲は眉を寄せて唸っている。


「さっきも言った通りいきなり全力で攻撃してくるって事は無いと思う……だから俺にイルと話し合う時間をくれないか?」

 蘭子と桜夜にも伝えていたことを改めて玲にも話す。


「戦わなくていいならそれが一番だけどな~安全に行くなら奇襲が安定だし……」

「それは分かってる……分かってるけどアイツは俺達にトドメを刺さずに立ち去ったんだ。だからきっと―――」

「神威くん。だからそれは事実を都合よく解釈し過ぎって言ったでしょ」

 蘭子から改めて釘を刺されてしまった。


「分かった☆取り敢えずは保留で~」

「玲君!?」

「取り敢えずは戦力強化の事を考えるのが先かなって☆」

「そうだね~負けないくらい強くなれば話し合いだってできるよ~」

 桜夜はそんな事を言った。考えての発言ではないだろうが、桜夜にしては的を射ているんじゃないだろうか?


「そうだな。玲にも俺の方針を伝えておかないとと思っただけだから今すぐに結論を出さなくてもいいよ」

「OK~じゃそういう事で☆」

「ではさっそく修行に移りましょうか。神威くんは邪鬼が湧くまでは修行を見て気づいた事を私達に教えてもらえるかしら」

「ああ。まかせろ!」


「早速修行だぁ~~~!」

 桜夜は相変わらずのテンションだなぁ~ハハハ……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

お兄ちゃんが中二病過ぎて通訳がほしいんだが〜実は忘れていた力で世界を救ってしまう件について〜 詩夜兎誰エ@あにつう連載中 @utayo_utae

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ