第4話 next
アニマは蒼樹の攻撃に怯んだ。
すかさずアニマに拳のラッシュを叩き込む。
「おらァッ!!」
そして、最後の一撃でアニマを殴り飛ばした。
吹き飛ばされたアニマは空中で態勢を立て直すと、地面へと着地する。
「ボロロロォォォォォ……!!」
アニマは唸り声を出し蒼樹を睨む。
直後長い体を伸ばし蒼樹に巻き付けてくる。
「なっ!?」
蒼樹は咄嵯に回避しようとするが間に合わず、そのまま締め付けられてしまった。
ギリギリと音を立てて蒼樹を締め付ける。
「ぐっ!!ぐぁ…!!」
締めあげられ呼吸が出来ない
反撃をしようにも力が入らず意識が遠のきそうになる。
「……お願い蒼樹」
「アニマを倒して」
ツユの声が脳裏に蘇る
(負けられない……!)
蒼樹は強く想った、自分は負けられない。
想えば想うほど力がどんどん漲り
次の瞬間自分の体に纏わりついているアニマの体を放り投げた。
そして吹き飛ぶアニマにめがけて
即座に右手の水晶に触れプライドアビリティを解放し拳で殴りぬける
アニマはくの字に曲がり吹き飛ぶ
「ギャゴゴゴゴゴ…………!!」
その後壁にぶち当たり青白い炎と共に消滅していく
「ボロロ……ボロロロォ……」
アニマはこの世に未練があるかのように最後まで蠢き、そのまま消滅していった
。
「はぁ……はぁ……」
蒼樹はようやく一息つく。
体中汗だくで息も切れていた。
そして振り向く。
ツユが立っている。
「おかえり。」
ツユは笑顔で蒼樹に言う。
その笑顔には僅かに涙が頬を伝っている。
「ただいま。」
蒼樹はそう言いツユと一緒に自宅に帰る。
家までの道中一言も会話は無かったが
蒼樹は不思議と悪い気分ではなかった。
自分の隣に人がいるというのがこれほど安心するのかとあたらめて思い学校を後にした。
プライドの記憶 埋罪 @stor2514
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