第8夜 幕引き
【吸血鬼ハンター、吸血鬼を狩るもの、居能者、魔法使い、霊術師、アンデットハンター】
それらは、群れをなしバランサーとして、世界に仇なす敵を打つ。
そいつらが、横槍をいれてきた。
『姉ちゃん‼️』
『俺は姉ちゃんを抱き抱え逃げた、弾丸が飛び交うなかを、弾丸を何発も体に貰いながら』
走ったただただ走った
虚ろな目の彼女を抱えて。
吸血鬼ハンター【追いますか?銀弾は頭に命中した、時期目標は死ぬほっておけ。】
スラム街の近く初めて姉ちゃんとあった場所。
しんしんと降り積もる雪のなか、僕はそこにいた、不思議と足がそこに向かっていた。
《司、私はもう持たない。》『何言ってだよ…』わかってる吸血鬼だって、頭を銀段で打たれれば死ぬ。
《私は死ぬけど、最後に少しだけ君の呪いをといてあげる。》『何を』ガブリ
首筋に痛みが走った、血を吸われている。
血を吸う血からもないのに、回復するためじゃない、もう飲んだって回復できる傷じゃない。
そもそも吸血鬼が吸血鬼の血を飲んでも回復しない。
『君なら、私と違って人間を生きられる気がするんだ…』『人間モドキにしかならないけど』
『やっぱり私君のことが好きだから』
次第に詩織の体は重くなり、噛む力は弱くなり、仰向けに転がり落ちた。
『姉ちゃん……』
赤野詩織という吸血鬼はこうして死んだ、死んでモノになり灰になった。
僕は、ほとんどの吸血鬼の力を失い。人を殺す必要がなくなった。
でも、心にぽっかりと重く黒い穴が開いた。
僕は今、誰も居なくなった、赤野家に住んでいる、遺影、赤野詩織隠し撮りした僕の寝顔とピースをする、赤野詩織が写っている。
吸血鬼が写真に写るはずもないのに、よって詩織姉ちゃんのピースサインだけが写った写真だけが。飾られていた。
こうして、幕は閉じた。吸血鬼の物語はこれで終わり。吸血鬼モドキはどうしているのか?
ただ、とび職のバイトをしている。
人間らしい生活と人間らしい幸福を手にした、そして人間らしい消えない傷を心に宿しながら、生きていく。
blood red UNDEAD @kiki96maku
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます