第29話 was ア good day

:1万文字超えてるので暇な時どうぞん


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泣いた女をあや(愛)すなら、泣きやむまで突けよホトトギスだ。ティナちゃんは泣き止んだが啼くのをやめれなかった。俺は獣。


そんなプレイ中に部屋の外からドっシャンガっシャンと物凄い音が聞こえてくる。もう少しでイケそうなんだ。ファットさん暴れても良いけど邪魔しないでくれなんつって思ってたらドアがガチャリと開いた。ドアに視線を向けると三角白頭巾を被った女達が部屋に侵入して来た。


「おい、こいつか?セックスしてんぞ」


「捕縛しろ」


「あたいがやるよ」


部屋に侵入して来た女達にアッという間に後手に縛られ猿轡を嵌められる俺、弱すぎて笑える。頭陀袋を頭から被されお荷物の完成だ。


ティナちゃんはあへって使い物にならん。ルスケれない。


「この女はどうすんだ?」


「全員連れて帰れ、だそうだ」


「ああ、あたいの予感がビンビン来てるぜ」


「良いから早く運べ、時間がない」


俺は女の肩に担がれて頭陀袋inフルチンのままK集団に柄を攫われた。





なかなか激しい上下運動が続く。途中周りに人の居る気配がしたので「ヴゥヴヴヴヴッ」と大声を出したら頭陀袋越しに首を絞められながら鼻を抓まれて鼻折るぞ鼻って言われてから黙ってる僕。

猿轡された事がある人は解ると思うけどあれ普通に大声出せるから描写で押し黙るなんて見た日には白ける事間違いない。声が出ないようにするのを使えるのはプロのSM師だけだろきっと


そのまま俺は運ばれてから20分程すると高価そうな家具や上等なカーペットが敷かれた部屋で解放された。


「いたた」


「すまんな聖夜くん、ここでゆっくりしてくれ。ちなみにトイレもシャワーもあるし外へは当然だが出られん。暴れないでくれな、頼むぞ」


ドアから女が出て行き俺は部屋を物色する。クローゼットの中には男物の服なんかが入っていたので着用する。

脱出手段を探さなければ。先ずは窓の方へ。

カーテンも緞帳かと思う程の厚みと重量感がありそれを開くと壁。窓が有りベランダへと行けたであろう場所にはコンクリート一面に塗られた灰色で出られない壁になってる。シャワールームやトイレの換気口はと部屋を彷徨き天井を見上げるもそんな物あるわけも無く残るは1つだけ。

ドアを見詰める。

鍵は当然かかっており俺は諦めてベッドに横になる。ベッドの横の台にはポットが置いてありティーセットなんかも有る。

お茶飲むか。

高そうな匂いのする茶葉をスンスン嗅ぎながら熱いお湯を注ぐ。紅茶の入れ方でググったら面倒臭かったので違う誰かのラノベに任せて俺は適当に飲むことにする。


一息ついた。深く腰掛けるソファー。

リラックスする。

おっ、煙草あんじゃん。

火をつけるシガーレット。

Chillって言葉が良く似合う

現実は少しビターだ。

攫われて、逃げて、また攫われて。

遠のいてくのさ、夢に見るフリーダム。


「今日は疲れたし、ちょいと早い目に電気をゲッ!?」


ソファーに座り口遊んでたら天井にお化けが。


あ、ネスだわ。


「びっくりしたわネス久しぶりじゃん」


「探したぞ聖夜」


「でへへ、ミチルちゃんに攫われちゃってね」


「あのメイドな、昨夜聖夜の母親が片付けたから大丈夫だぞ。日本大使館から連絡があってから母親達がすぐプラチナ国のここのオジャマンべ領に向かっててそれで私が先行して聖夜探しに来たんだ感謝しろよ」


うむ。ネスが居ればチート出来るぞ。いや待てよ


「だけどネスここに居る相手『同調共鳴シンパシー』効かないんじゃないか?」


「聖夜に好意持ってないとな、半分くらいは効くんじゃないか?」


そんな適当な。だけど助かるぞ。

俺は作戦を練る事にして暫し瞼を閉じて思索した。







日付は遡り前日。丁度聖夜が門番の赤髪ショトカ姉ちゃんとセックスしてから脱出してた刻。


オジャマンべ領のメンクイーナ・オジャマーべは日本国から来た佐々木家の当主、佐々木虎次美ささきこじみと商談をしていた。


「佐々木さん所のキノコ、これはとても良い。私の所の真珠との交換レートはこれくらいでどうだろうか?」


「オホホホホッ!そうですわね、イーナには真珠に珍獣にお世話になってますからねえ、それでよろしくてよ」


「そうか!助かるぞジミー!」


「いえいえこちらこそですわ」


握手をして書類を纏める。今日は朽木聖夜がこのオジャマンべ領に到着する日だ。門番からは既に牢屋に入れたとの報告があり早く駆けつけたい所だが大事な商談も重なった。

目の前のこのジャパニーズ女。

佐々木家のマッシュルームは私の飼ってるペット達にもよく効く。

外せない商談だった。

合法的に、非合法を扱う。

それが1番儲かるのだ。

人身売買、麻薬、臓器売買、大企業さえロンダリングして富を得るのが常識だ。

それが普通なのだ。

非合法が普通。

一般人はそれに気付かない。

気付いてても言えないのだ。 

声がでかい奴は殺すからな。

それでもこのネット社会。

気付くやつが大量に出て来て知恵をつけてきてやがる。昔は良かった。

平民は文字すら読めなかったからな。

TVが普及されて挙げ句にネットだと?

誰でも情報を発信出来るようにされては困る。

私達権力者が困るのだ。

だから裏で繋がる者達同士で手を組む。

佐々木家ともツーカーの仲だ。

殺せばいいのだ知恵をつけた馬鹿は。

そうやって私達は繁栄してきた。

庶民は奴隷だ。


クツクツ。私が笑っていると目の前のジャパニーズ女がクスリと微笑む。


「フフフ上機嫌ですわね?いことでもありまして?」


「ああっ、まあな、次回も頼むぞ」


「ええ、それでは御機嫌よう」


部屋を出て行くジャパニーズ女。私は室内でも構わずに唾を吐く。


「プッ!!!」


糞が。プラチナ人こそ至高よ。

お前と同じ日本人の朽木聖夜を豚の様にしてやるよ。

高い金払って仕入れたんだ、珍獣にして見世物小屋に入れるのは遊び終わってからだ。


『コンコン』


ん?誰だ。書類を書かなければならんのだ。


「入れ」


イラつきながらも応答するとメイド長が入室してきた。



「失礼します。門番が肛門から精液を垂れ流しながら失神しておりました」


「は?なんて言った?カクヨムは大丈夫なのか?」


「おっと失礼しました。大丈夫ですこんな小説細部まで誰も読んでおりませんので、朽木聖夜が居なくなっております」


「なんだと?探せ、門番を拷問室にいれておけ」


「既に処置しております」


KK団くずくずだんも使え」


「承知しました」


部屋を出て行くメイド長を見送り頭を抱える。

居なくなっただと?いくら払ったと思ってるんだ。日本の国家予算3年分だぞ?


ジミーがもう少し来るのが遅かったら隔離部屋にいれられたのに。地下の牢屋にいれたのが拙かったか。糞が。




それから深夜になっても朽木聖夜は見付からなかった。私は拷問室へと足を運ぶ。

そこには足首から皮を剥がれて血管と内臓が浮き出て人間だと思われるグロテスクな塊がいた。乳房は両方削られて真っ平になり、顔の鼻骨ごと削がれて居て豚っ鼻のオークの様になっている。歯は全部抜き取られ口を大きく開かせる器具を付けて目は抜き取られポッカリと空洞が空いていて口と鼻と目、顔中に毛虫が這いずり回ってる。髪の毛を引き千切ってからそこに焼き鏝を当てたのだろう。頭はじゅくじゅくと芋虫の様になっていた。


「生きてるのか?これ」


「へい、スキル使ってるんで死にやせんよ旦那」


拷問官のこの女、何度言っても私のことを旦那と言いやがる。んなことはどうでもいい。


「逃したのか?逃げられたのか?」


「へえ、逃げられたみたいでっせ、肛姦で意識飛んで気付いたら居なくなったんですって、スキルで本当かどうか確認もしやした」


「そうかご苦労、女の肉食べる珍獣いたろ、遊び終わったらあいつにくれてやれ」


「へへっ、ありがとうごぜえやす、仰せのままに」



私は寝室へと戻った。



次の日朝起きて食事してから執務室で作業してるとメイド長が慌てて私の所にやってきた。こんなに慌てた姿も珍しい、そんな呑気な気持ちも次の一言で変わる。


「大変ですっ、日本国から朽木聖夜が我が領になんで居るのかと問い合わせがっ」


「なに?なんでバレてるんだ」


「日本国からの情報によれば朽木聖夜は男性の屋敷に匿われてる模様です」


『男性の屋敷だと?まだ朽木聖夜は我が領に居たと言う証拠がない。急げばいけるな』


「KK団に伝えろ。そこの屋敷の住人全員攫え」


「はい、そのように致します」



メイド長の背中を見詰めふと考えた。

皆殺しにして火をつけるか?

いや、残留思念を読み取る魔法持ちサイコメトラーが居たら一発で足がつく。

今回は殺しは無しだな。メイド長の背中をそのまま見送った。

日本国への対応はハニトラしてる財務官の中川昭三になんとかする様に伝えよう。私は電話をかけた。

後日飲んだくれ記者会見を開いた昭三は自殺ころされたしたのは本当の話。



昼過ぎになり朽木聖夜を隔離部屋に入れたとの報告を受けた私は日本国への対応に四苦八苦していた。中川がやる気を出さねえ。糞が中学生男子をあてがってやったのに。


そんなこんなで夕方になってしまった。

メイド長を連れて朽木聖夜の居る隔離部屋へと向かう。あれ?前から歩いて来るのは、男か?

朽木聖夜じゃないか。


「どうしてお前が歩いてるウッ」


私の意識はそこで失った。


いや、意識は有る。

ここは地獄だ。

暗闇しかない世界。

意識しかない世界・・・・・・・・だ。

知り合いが意識しかない暗闇に数年か数百年か閉じ込められたなんて話を聞いた。ジョークでもなんでもない。

地獄は存在するんだ。

私はこれから何百年、何千年もこの世界に居ることになるとはこの時思わなかった。







___________


閉じてた目を開く。

目の前にはデラべっぴんなネスの顔が。

待てよ。こいつ、


「ネスはプラチナ国の人間だったんだよな?」


「あ?ああそうだぞ、いきなり目をつぶってどうしたのかと思ったぞ」


「情報収集して来てくれないか?この屋敷の何処かにファットさんって言う男の人とその娘さんが居るはずだ、それで」


「あー、憑依させてくれ、全部言わんでもわかるようになるから」


「そうかありがとう良いよ」


憑依ヒョイッ


ウッ。一瞬だが自分が自分じゃなくなる感覚に吐き気を催す。


「なるほどな、あんがと聖夜。それは無理だな。次元が合わないと私の事を見れない奴も居るからな」


俺の作戦はネスを門番かメイドの格好をさせて俺を引き連れて外へと出ると言う作戦だったんだが。途中でファットさんとティナちゃん助けないとな。俺のせいで見殺しにしたんじゃ二人に悪すぎて生きてけねえ。


「次元が合わないって朱音みたいに?」


「ああ、彼女は次元が高すぎて低い次元に居る私が見えないんだろうな。逆にここのプラチナ国の人間は次元が低くて私のことが見えないかもしれんって所だ」


「ほーん、」


「ちなみに聖夜、二人の事本当に助けるのか?」


「なんで?助けたいけど駄目かな?」


「いや、聖夜が居るここに来る前に地下牢を探したんだがそこにお前と関係を持った女とその二人も居たぞ」


「おおっ!仕事早いじゃん、って関係を持った女って誰?」


「昨日ア◯ルセックスしただろ赤髪ショトカの門番だ。拷問されてんぞあいつ。そんであの親子も水責めされてるのを見てな、聖夜の事恨んでるんじゃないか?助けるのか?」


ナニ?

「そこに連れてってくれ」


「まあ、いいけど。どうやって部屋から出るんだ?」


「ドアに憑依して開けてくれよ」


「できるかッ!馬鹿かお前は」


「良いから、やってみてって」


「できるわけ・・出来たあ」


なんつってガチャリと開くドア。

ネスの憑依は受け入れる意志が有る人間か気絶した人間じゃないと出来ないのだ。新たに物にも憑依出来る事が判明したわけなんだが。


「良し。ネス姿を消して偵察しながら道順教えてくれ」


「おけ。ドア出て真っ直ぐ行って次の十字路右だ聖夜、先行くぞ」


「頼む」


ドアから出て辺りを見回すと俺が居た部屋はどんつきの部屋で左右や見える位置にドアが見当たらない奥まった所に有る部屋だった。

言われた通りに真っ直ぐ進む。

10mちょっと歩くと十字路に出たので右に曲がる。気配察知とかも分からんので通路の真ん中を堂々と歩く。俺は忍者にはなれない。違うか。

ネスにたまにそこの部屋に入れと言われて部屋の中で屋敷の人間からやり過ごしたり。物陰や植木の影に隠れながら地下室へと続く階段まで辿り着いた。


俺は他人を不幸にしたのか。

答えは出ない。

その答えはもうすぐ判る。 その前に確認だ。


「ネス、この地下室に居る奴等には勝てるんだよな?」


「聖夜の元護衛達みたいに滅茶苦茶な奴じゃ無ければ楽勝だぞ」


「あれ?それなら普通に脱出出来たんじゃね?」  


「ほら、なんか描写をたまには作者が書いてみるっつーからじゃないのか?よくわからんが」


なるほど。わけわかめだが勝てるならOKだ。

しかし文字数がもう5千字だ。

俺は必要な事(書きたい事)だけ書きたいのだ。まあたまには全描写して書くかなんてわけわかめな思考をしながら地下の階段を降りた。


階段は俺が昨日一人で駆け上がった階段だ。

描写はないので想像してくれ。基本的にこの作品は読者の想像力に頼ってるのが7割だ。2割が作者のトラウマだ。1割は愛について語ってる。ついてきてくれてる読者のために一応書いておく。


アングラな階段を降りると蝋燭の火がぼんやりと点いてダンジョンを思わせる光景が広がっている。お化けが出そうだ。隣に幽霊いるんだが


「ネス、先に親子組から行くぞ」


「ああ、それならこっちだ」


階段を降りた場所は円形状の広間になっており右に二本の道、左に一本の道。前に大きな通路が出来ている。右二本の道の左側へとネスは俺を誘導した。


地下は石やコンクリートでは無く土の床と木の枠で組まれたアーチ枠で出来ていた。道幅は1mと狭く高さも2m無い。歩いてる俺に連動してほんの少しの振動で木の隙間から土がパラパラと溢れてくる。

圧迫感があり息苦しさを感じる。

いや、俺よりも苦しんでる奴が居るんだ。

足は自然と速くなった。



狭い道を進んで2分程。左手に鉄のドアが見えた。まだ道は奥へと続いているがネスがドアを指差して言う。


「ここに親子が居るぞ、門番はさっき居た広場の左の道だ。透視で今見たが拷問官らしき人物が2人と親子の計4人ぽいぞ」


「拷問官は無力化出来ない?そしてフィットさんとティナを助けてくれないか?」


「ああ、手加減出来るかわからんがやるだけやってみようか」


「頼んだ」


ネスはドアの前に立って手を不気味に動かしながら真っ直ぐに伸ばした。左右の親指と人差し指をつけて三角の形を作るポーズと言えば良いのか。イル◯ナティな感じだ。


三角関係トライアングル


手から漆黒の波動が流れてドアを打ち破る。

正確には指で作った印から流れ出たエネルギー弾。ドアが砕ける轟音と共にネスの姿がかき消えた。中に突入したのだ。


俺はネスが出てくるまでその場で待機した。


5分は経っただろうか。もっと早い様にも遅くとも感じられる。自分の無力差がもどかしい。

俺がチート持ちなら俺が助けてやれたのに、俺なら、俺が、俺の事、いつだって人間は自分が大好きだ。自分が1番大事なのは当たり前だ。


自分よりも大事な存在が出来る時が来る。

それは子供だ。


そんな事を考えてたらネスが二人を引き摺って出て来た。鉄の破片とか大丈夫か?いやそんな事より二人の安否だ。


「ネス!」


「二人共無事だぞ、たらふく水飲んでると思うが意識もある。拷問官はすまん殺してしまったよ手加減出来なかった」


「そ、そうか、いや良かった!って良くはないんだが助けてくれてありがとう」


天国に行ってくれよ。せめてもの償いでそう祈った。


「ファットさん!ティナ!」


「おお、聖夜くん、えらい目にあったぜ」


「聖夜くんっ!無事だったのねっ」


ティナがギュッと抱き着いてくる。

抱きしめ返して親父の顔が映る。

何故か鼻息荒く興奮してる様だった。

親父よりティナや。


「ティナごめんね俺のせいで迷惑かけ、んっ」


言葉を遮ってキスをされた。

親父は何故か目が血走って下半身を触っていた

糸が引いて唇が離れた。


「もうっ、聖夜くんのせいとか言わないで!私達は無事だし大丈夫だから!ねっ?」


なんつーいい女だ。

惚れてしまう。

親父は何故か唇を噛んでた。


「おい、ナニそんな親父ネタいれてくるんだ聖夜」


思考を幽霊に読まれる僕


「ハハハ、それよりお義父さん、じゃなかったファットさんすみませんでした。」


「おおっ!いいぜっ!また娘を俺の目の前で抱いてくれたら許してやるよ!」


駄目だこりゃ。娘NTRねとられ属性が付いた模様。俺は無言で無視した。





二人と合流出来たので次は門番ちゃん、赤髪ショトカ姉ちゃんの元へと向かう事に


出口へと歩きながら二人に話す


「それで悪いんだけどもう一人助けたい人が居るんだ、出口まで送るから階段から上がった所に木が沢山生えて隠れられそうな場所が有るからそこら辺で待機しててくれない?」


「ああ、わかったぜ」


「パパっ!?聖夜くん私も行くよSランク冒険者は剣が無くても素面なら負けないんだからっ」


「ティナさん来ないほうが良い、お父さんを守って居てくれないか?」


「え?ネスさんがそう言うなら、命の恩人だもんね。だけど聖夜くんっあなたも私の恩人なの。だから必ず帰ってきてね、待ってるから」


「ああ、ありがとうティナ。ファットさんの事を頼んだよ」


「パパは私が守るからねっ」


ウィンクして階段へと登る二人を見送って今度は左の通路へ。門番ちゃん、待っててくれ。


先程の道程よりも長く歩いた。

体感10分。実質は5分くらいかもしれない。

人間は辛い時間や苦しい時間、退屈な時間の時なんかは長く感じる様に出来ている。逆に楽しい時間やワクワクしてる時、幸せな時間は早く時が過ぎる。ここまで見てる読者なら、んな事知ってんだよと言いたいだろうが言わせてくれ。これは脳のバグなのだ。

俺はこれを脳のバグと呼んでる。今思いついたから言わせてくれ。


説明不要と描写を放棄しドアの前へと来た。

こちらのドアも頑丈そうな鉄で出来ている。


「ネス、こっそり忍び込んで拷問官不意打ちして気絶させる事とかできないか?」


「ああ、出来るぞ」


ズッコケそうになった。

出来るんかい。


「なんでさっき殺したんや」


「いや、あんな大きな音出したら気付かれて不意打ちも糞も出来ないだろ」


ごもっともで。


「行ってくるぞ、ドア中から開けたるから待っとき」


お互い関西弁になりつつ俺はネスの背中を見送った。ドアにスウッと消えるように入っていく


1分もかからないうちにドアが開く。


ガチャリ

「聖夜終わったぞ、中に居た奴を気絶させてすぐこっち来たんだが大丈夫か?」


「ん?ありがとうネス」


お礼を言いながら赤髪ショトカ姉ちゃんを探す。ケツ◯穴にお世話になった子には優しくしないとな、地獄に落ちちゃうぜ。俺はきっと地獄行きだ。ア◯ルオ◯ニーチャットで知り合った女の子をツレのマイケルに紹介してバックレた俺は地獄行き間違いない。


部屋へと入ると通路で嗅いでた土と木の匂いでは無く血と糞尿の饐えた匂い。

部屋には様々な拷問道具が壁に立て掛けられてる、手錠に鉄の棒に針やナイフに鋏やノコギリ。拷問器具が床一面に所狭しと並べられ変な形のした椅子の前で拷問官と思われる人物が蹲って気絶してる様だった。


「ネス門番ちゃん居ないじゃん」


「居るだろそこに」


ネスが指差したのは気絶した拷問官の前に有る椅子。その椅子の上には赤い塊の謎の物体が乗っていた。


嫌な予感をしつつもその椅子まで近付く。


それは狂気の達磨だった。

手足は無く胴体と頭だけのナニかだ。

デカパイだった胸は平坦な胸になっている。

胸を切り取って焼いて出血を止めてるのだ。

膣とケツの穴から何かを入れられてるのかお腹が大きく膨らんでる。変な音が聞こえる。

全身が赤色と言うか紫色だ。

人間の首を切る動画をポッカキ◯トやグロっディマンデぇでたまに見てたがかなり力が必要な印象を受ける。肩から腕を切る力も股の付け根から叩き切る力も魔法スキルを使わないと出来ないだろう。いや、この世界の女性なら普通に出来るのか。普通はこんな酷い事しないと思うが。

彼女の顔、それは顔でもなんでもなかった。

毛虫や百足やゴキブリが彼女の体を這いずり回って居たが目からは蛞蝓なめくじの様な触手の様な物体が目ん玉の代わりをしていた。髪の毛の代わりにミミズが頭を食べながら生やしている。

ゴヂリゴヂリと咀嚼音が聞こえる。

俺は虫を叩き潰した。

手で追い払う。

取り除く。

取っても取っても虫は消えない。

俺は泣きながら虫を殺す。

そんな俺の肩に手を置くネス。

聞こえたのは知らないだれかの声だった。


「聖夜、この体を乗っ取った、こいつのスキルだ私に任せろ」


俺は世界で1番嫌いなのは虫だ。

奴等は何処にでも居る。

害虫は勝手に湧きやがる。

ゴミ虫は社会の底辺だけでなく天辺にも居る


触穢しょくえ


おっさんの様な女がスキルを唱えると虫が消えた。続いておっさんの姿をしたネスは門番ちゃんを怪奇な椅子から床に降ろして回復魔法を詠唱する。


回復魔法なおしてあそぼ


キラキラとした粒子が門番ちゃんを包み込むと全裸で赤髪ショトカの門番ちゃんが現れた。デカパイも健在で良かったが笑える空気じゃねえ。


「門番ちゃん」


「あー、ああ、ああ、アハハ、アァーあああ」


壊れたんだと思った。

一人の人生を狂わせてしまった。

狂って狂わせた。頭が可怪しくなっちゃいそうだ。人の人生壊した男に生きる価値なし。

俺は近くに有るモーニングスターの様なでかいハンマーを手に取り頭上に掲げておっさんに振り下ろす。モンスターだてめえは。

おっさんの頭が割れて脳みそが飛び出てきたのを見てまた他人のせいにしてしまったと溜息をついた。


「おい聖夜いきなりハンマー振り下ろすなビックリしたじゃないか」


「アハハめんごめんごドタマに来ちゃって」


ネスがお化け状態になって俺に文句を言うも軽く謝る。すんまそ。

俺みたいな奴等はドタマに来ると手が出る奴が多いと思う。隣人が壁ドンして怒鳴りつけて来た時が有って、包丁と鉄パイプの先にナイフを括り付けた槍を持って隣人の玄関のドアの前で出てこいっつって逆に怒鳴りつけた。その時蹴った右足がまだ痛い。

ヤッパだしたら相手ビビっちゃって。そりゃキ◯ガイに刃物持たせたらビビるわ。

普通に警察に捕まって送られたのは精神病院。警察呼んだのは俺なんだが。俺が事情を説明してもそいつん家からは何も反応が無くて俺が幻覚と幻聴で刃物を持ち出したと思われた。

精神病有るし前科有ると信じられないよね。

刑務所じゃなくて良かったと助かった、なんて話はどうでもいい。


現実逃避してはいけない、人を殺したTIMEトリップだ。人殺したら一生忘れられないんだろうな。

俺はこのおっさんの事をすぐ忘れそうだ。


「ネス、門番ちゃんに憑依出来ないか?」


「試してみるか」


「頼むよ」


「ア。あー、あああ、あーい、ネスだぞ、行けた」


「おおっ!流石ネスだっ!俺ん家まで連れてくの手伝って!」


「ええ?また女増えるのか?私もご無沙汰なんだが」


「ほっとけないよ!じゃあ家帰って落ち着いたら露出調教プレイするから」


「約束だぞっ!公園でう◯こしながら◯ェ◯させてくれよっ!」


わかったわかったなんつって拷問部屋を出て行く二人。部屋にはおっさん女の死体が虚しく残された。


部屋から出ると死臭が無くなると思いきや鼻にこびりつく糞と血の匂い。


「ネスごめんクリーンいける?」


「『クリーン』ほれ」


「ありがとう」


クリーン有ったら前世で革命起こせるな。

清掃業者潰れちゃうじゃん。あれは神社で便所掃除のパートをやってた時、仕事が終わって帰り道に子供に臭いって言われる事もなくなるだろう。

うんちにクリーン必要よね。


今迄誰とも会うことも無く地下室の入口まで来れた。ご都合主義で良いんだ。細けえことはいいんだよ。と思うが文句を言う人自分で小説書いてから文句言ってほしい。な◯うとかでヤバい奴のページに飛ぶと自分で書いてない奴が多い。捨て垢なのか?実はめっちゃ有名人なのかとか考えるが売れてる奴だったらそんな事してる時間も無いっつー事に気付いた。

まあ人間表で良いこと言ってても裏で何言ってるかわからねえからな。俺は表も裏もヤバい奴です。ハイ。パンピーなので気軽にフォローどうぞドスケベですが。


ここの城の中、地下室から出た付近の城の裏手側に森が生えてる。その森の中に入るとすぐにティナが現れて突然の出現にビビリ体がビクついた。


「『ビクッ』びっ、びっくりしたあティナ、この子門番ちゃん、ネスが憑依してるんだよろしくね」


「ごめん驚かせてっ、心配したからさっ」


なんつってエヘヘと手をモジモジしてる彼女


可愛過ぎる。俺はめっちゃ女に惚れやすい。自分に好意がある女性を見たらすぐに手を出すくらいにはチャラい。しかし愛する。

森の中で立ちバ◯クしてハッスルしてしまった。木の隙間から親父が必殺シゴキ人になってるのを行為中チラチラと見えて気が散ったが。


三戦して賢者二人と戦士と幽霊の四人パーティーを結成して相談する。戦士はアヘしか言わなくなったので実質三人だが。


「ファットさん城からどうやって脱出します?」


「ふぅ、うん?あーティナが居たら城壁ぶち壊して出れたんだがな、てかお前捕まってたんだろ?拷問してくる奴に色々聞かれたぞ」


「それはすんません、お義父さん何故僕達のセックスを見ながらナニをしてるのですか?」


「言わせんなよ何回もっ!へへっ!」


鼻の下を擦る親父。参ったな。

昨日はたまたま日本国の国旗が書かれた馬車が有ったからそれに忍び込んで外界へと脱出したのだ。最悪見付かったら同じ日本人同士で許してくれるかななんて下心有りで。何処かで聞いたことが有るような喋り声が聞こえたのは多分気の所為だ。


んなわけで今日はネスもティナも居る。

しかしアヘ1名と幽霊は門番ちゃんに憑依してるしどうしたものか。

ファットさんは闇堕ちしてるし俺は無力。

男は無力なのだ。これを変える。

どうにかしないといけないんですよおっ


もちつけ。まだ慌てる時間じゃない。


「ファットさんここでティナちゃん見てもらってもいいですか?」


「おう、いいぞ、良いもん見してもらったしな」


「ありがとうございます、ネス行こうか」


俺はネスと共に城内へと歩き出した。


「聖夜何処行くんだ?」


「城主だっけ?オジャマンべの所だよ」


「あー、メンクイーナ・オジャマーべか?なんでだ?」


「そいつが居たら平和にならない。門番ちゃんみたいな子を出さないようにトップを殺す」


「また第二第三のメンクイーナが出るんじゃないか?殺るの私だろ?」


「頼むよネス。奮えて眠れって言ったじゃないか。俺の心が震えてるんだ」


「しょうがねえなあ」


きっと城主を殺しても世界は何も変わらないんだろう。自己満足。只の自己満足だ。

だけどそんなの皆そうだ。一人呟くのも、小説書くのも、批判するのも、ヤルのも、全部自己満足なんだ。


愛を見失った俺は地獄への道を歩く。


そして必然的に会ったイーナの首を刈り取りメイド長の失禁姿を拝んでからイーナの首を持ってファットさんの居る森へと舞い戻った。


1日を振り返る。殺す前に変わりたいと考える。何回目?ネスに頼んないでって言われても。

わかっちゃ居るけどステータス、見れない現実社会。ステータスは金と地位。

殺したのは自分自身。

失った瞳の輝き、

首だけになったイーナの目を見て罰当な俺はChillした後にこの首の様になりたくねえなと思った。



_____________________

すんませんここまで12月のはじめ時点で書いてましてこの先進めると思ってたらしょんべ◯飲ませ過ぎた弊害で女が押しかけて来てこれから時間が取れるか微妙です。

書き直し有ったら、ああ、クズ変えたんだなと思ってください。とりあえずAgeときます。

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