第2章:コルテン=コラ外郭防衛戦8
イバンとハーディー。
両陣営にも同様の変化が起きた。
アライエは散り散りとなり、逃げ出した。
動きを完全に止める個体もあった。
弱々しい動きで抵抗しようとする個体もいた。
だが、確実なことは脅威が去ったということだ。
戦いの終息を感じた。
ハーディーはそびえ立つ塔の向こう側を見つめた。
あそこにはクーゼがいる。
そして、クーゼの作戦指揮によって、見事にアライエを退けた。
「伝説だよ。お前は。」
脂汗をぬぐって、ハーディーは高らかに笑った。
上空には依然として灰色の雲が沸いている。
だが、その間隙に見える空はとても青かった。
青い空を見上げるのはこれが最後ではないと分かった。
これからも生きていける。
安津はいつか再興するのだ。
その希望がもたらされただけでも、ハーディーにとっては十分だった。
Interphase:インターフェイズ けむすけ @kemusuke
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