概要
聖人か。ただの酒飲みか。詐欺師か。
「彼はきっと、聖人なんだよ。だってほら、いつも杯を持っているじゃないか。あれは多分、神聖なものなんだよ」
「あいつかい? ただの酒飲みだよ。いつも杯持ってるだろ? あれは酒をねだって注いでもらうのに使ってるんだ、俺は見たことあるぞ、ほらあの酒場で……」
「あの男は詐欺師さ。杯に何も意味ないよ。でもあいつは、まるで意味があるみたいに持ち歩いて、それから妙なことばかり言うのさ、そうほら、自分は……なんだっけ?」
「いやいや、私は音楽家! 聖人でも、酒飲みでも、詐欺師でもないさ! ま、人並みにいいことはするし、酒は好きだし、嘘も言うことがあるけれど」
※2022年9月4日 COMITIA141 無料配布冊子より
※他のサイトでも公開しています。
「あいつかい? ただの酒飲みだよ。いつも杯持ってるだろ? あれは酒をねだって注いでもらうのに使ってるんだ、俺は見たことあるぞ、ほらあの酒場で……」
「あの男は詐欺師さ。杯に何も意味ないよ。でもあいつは、まるで意味があるみたいに持ち歩いて、それから妙なことばかり言うのさ、そうほら、自分は……なんだっけ?」
「いやいや、私は音楽家! 聖人でも、酒飲みでも、詐欺師でもないさ! ま、人並みにいいことはするし、酒は好きだし、嘘も言うことがあるけれど」
※2022年9月4日 COMITIA141 無料配布冊子より
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