鳥の翼や特性を持っている鳥子と呼ばれる種族の人々や、その周囲の人間達との日常を描いた短編集です。
本人達にとってはささやかな日常であったり、かけがえのないものでもあったりして、やさしくてあたたかみの文章で紡がれたお話は、読む度に微笑ましくて胸があったかくなりました。
個人的に、自分が好きなもののここが可愛いんだよ、とか、ここが魅力的なんだよ、といった話を聞いたりプレゼンして貰うのが大好きなのですが、このお話からも作者さんのそういった気持ちが伝わってくる感じがして、とてもほんわかします。
お恥ずかしながら鳥さん達の事はあまり詳しくなかったのですが、読んでいくうちに、こんなにも可愛らしい特性や動きをしているのかを知れて、とても興味深かったです。
鳥さん達の事をあまり知らない方も、勿論大好きな方達も、ぜひ読んでみて欲しい素敵なお話です!
「鳥子」と呼ばれる鳥類から進化したもうひとつの人類が、我々人類と共存する世界。
舞台は現代の日本です。
鳥さんの種類ごとに特徴が生かされたストーリーになっていて、勉強になります!
また短編集なので時間のあるときに、きりの良いところまで読めて、忙しい方でもきっと楽しめるはず!
個人的には子供のころ「道徳」の授業に使っていた教科書みたいだなと思いました。
ひとつの出来事について、複数の見方を提示してくれるストーリーが多いように感じます。
読んだ後で内容について誰かと話し合いたくなるくらい、どの物語も心を動かされますよ!
日常に一粒のうるおいを与えてくれる作品、どうぞのぞいてみてください。
鳥を見て一度でも「可愛いなぁ」と思ったことがあるそこのあなた! 鳥への愛と知識が溢れるこの作品を、ぜひご一読ください。
物語の舞台は、こことは少しだけ違う現代日本。
人間と共に暮らすのは、鳥から進化した鳥子と呼ばれる種族です。本作は、人間と鳥子の日常を描く、優しい雰囲気漂う短編集となっています。
登場する鳥子にもそれぞれ種類があるようで、実在の鳥に合わせて個性づけられております。「ワカケインコとハシブトガラス(の鳥子)は仲が悪い」「フクロウ族の首は真横に落ちそうなほど傾く」などなど。
これらは一例に過ぎません。とにかく細かく作り込まれていて、こだわりが感じられますよ!
これまで知らなかった、鳥たちの生態を学べるところも魅力的ですね。
ほっこり心が温かくなるような物語を楽しみつつも、気づけば鳥について詳しくなっているかも⁉︎
多くの方にオススメしたい作品です!