徒然なる絵文字考 🌱

上月くるを

徒然なる絵文字考 🌱





 スマホメールの延長として、カクヨムの執筆にもごく自然に絵文字を遣い始めた。

 これってマナー違反だったりする? と思わないでもなかったが、まあいいかと。


 仕事時代のクセで、文章よりもまずは全体の見た目=レイアウトにこだわりたい。

 パッと見たとき美しくなければ読む気が失せるし、その前に自身で納得できない。


 二行でひと区切りとして行間を空けるのも、その二行 or 一行の字数をできるだけ統一するのもヨウコ独自のアップスタイルだが、これも性分ゆえ如何ともしがたい。


 タイトルや本文中に適宜絵文字を散りばめると、それだけですでに各コンの対象外かもね~と思いながらも、それならそれでいいよ、自分の得心が一番だものね~と。


 かくて“勝手にヨウコスタイル”がすっかり定着して、Windows10より進化したとはいえ、まだまだ限られている絵文字パターンからどれを選ぶかで頭を悩ませている。


 コツは、そのものズバリはなるべく避け、内容と少し距離を置き、あるいは捻った感じのマークを配置することだろうか……あくまで自己満足の世界ではあるけれど。




      😚




 ところで、絵文字をつくっているのが若い世代であることは容易に推察できるが、ずいぶんとまあ守旧的なんだね~と呆れるのは、たとえば高齢男女の顔の描き方。


 男性の禿頭には帽子を被せるなどの思いやりが欲しいし、いまどき、頭にお団子をのせている女性はいないので、あれを見せられるたびフラストレーションが溜まる。


 現代の高齢者はもっとオシャレだし、社会問題全般への意識も高いので、これって戦前ですか? と問いたくなる古めかしい絵文字には、大いに反発や抵抗を感じる。




      🕵️‍♀️




 それから医師、教師、マジシャンなど(笑)特定の職業に就いている人の上半身が男女や服の色違いで数パターンずつ提示されている、あの選定基準も理解に苦しむ。


 固定観念が云々(デンデンではなくウンヌンと読みます(笑))などと言うつもりはないけれど、時代を先取りしたフランクな発想や選択があってもいいんじゃない? 


 ついでに言えば、医師作家の小説には、医療業界の暗黙の常識として、最も厄介な患者は議員・教師・医師 etc.すなわち「先生」と呼ばれる人たちだと書かれている。


 引退後も現役時代の“栄光”を忘れられないからだそうだが、流行りの(笑)認知症を扱った中島京子さんの『長いお別れ』のなかで、ある記述に出会って愕然とした。


 リビングの壁に、学校の卒業証書から町内会の将棋大会の賞状までをベタ貼りして悦に入っている元校長はテレビの人を教え子と指さし「バカだった」と笑うと……。




      💻




 とにかくマイクロソフトさんには前時代的な固定観念の発露を不快に思うユーザーがいる現実を認識のうえ、みんなが心地よく遣えるサービスへの改善を期待したい。




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