第10話 ギルド試験

「ありがとうございます。それでは少々お待ちください」


そういってギルド職員は裏に行った


「ヒューゴこれからどうなるんだろうね」


「あんまり知らないけど、冒険者になっておすすめの依頼とか回してくれるんじゃないのか?」


その時、ギルド内で大きな笑いが上がった


「ハハハハハ、そんなわけがないだろう。お前たちのような子供が依頼を回してもらえる?うぬぼれるのもそこまでにしておけ」


「誰だ?あんたは」


不快感とともに喋りかけてきた男に向かって聞いた


「目上の人間に対して口の利き方がなっていないようだな、俺が直々に教えてやろうか?」


「目上の人間?いつからお前が俺より上になったんだ?」


「やめなよヒューゴ、ここで喧嘩しちゃだめだよ」


そういってなだめてくるリディを見つつギルド内の食堂でステーキ食ってるウブロに目を向けると


(殺すな)


と声には出さずに言ってきた


「そんなに言うなら教えてもらっていいか?」


そう挑発した途端に男が襲い掛かってきた


「そこまで言うなら教えてやるよ!戦技”スラッシュ”」


「武技”カウンター”」


男は壁のほうに向かって吹っ飛んでいった、後ろから職員の声がして


「何してるんですか!ギルド内での争いは厳禁ですよ!」


「すまない、あの男が絡んできたので返り討ちにさせてもらった」


職員は困ったような顔をしながら


「今回は、状況からみてあちらの分が悪いのでいいですが次からはあなたも処罰しますからね」


「わかった心しておきます」


「それではヒューゴさん、リディさんあなたたちの神器のランクを見て上のものと考えさせていただきました。その結果ヒューゴさんは試験を行うことが決まりました。リディさんは合格ということでギルドカードをお渡ししておきますね」


「試験というのはどんなものか聞いていいか?」


「それについては私どももわからないのです、依頼を受けるタイプなものもあれば、ギルド地下の闘技場でどなたかと戦っていただく場合もございます」


「それについては私のほうから説明しますのであなたは通常業務に戻っていいですよ」


そういって降りてきたのは初老の男だった。


「上の部屋に行きましょう。そちらでヒューゴさんの試験についてお話します」


そうして俺とリディは上の部屋に連れていかれた。


「まず結論を言います、ヒューゴさんの試験は私との試合です。この後闘技場を貸し切りますので準備しておいてください。そしてリディさんは、G級の神器ということもありあなたは冒険者資格の発行をさせていただきます。ランクは灰色からなので頑張ってあげてくださいね」


「俺のランクはどうなるんですか?」


「ヒューゴさんのランクに関しましては私との結果で決まります。手を抜かずに本気で来てくださいね」


「ちなみに聞いていいかわからないがあんたは誰なんだ」


「おや、これは失敬私はカイ・エラン冒険者ギルド長のメビウスと申します。以外お見知り置きを」


「こちらこそ、よろしくお願いします」


「では闘技場に向かいましょうか」

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なんか英雄になってんだけど~この世界は自分が最強のゲームですか?~ 藍川 瑞 @mikkunn2

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