胸の中にドロリと残る、タールのような違和感

ある事件をきっかけにして、様々な怪談を集めることになった主人公。サークルの先輩、後輩、さらにはOBから怪談を聞くが、やがてある共通点が浮かんでくる──。

主人公に関わる人たちが語る怪談がメインですが、その怪談は聞く人によって「怖い?」と首をひねるかもしれません。そんな、どこかで聞いたことあるような、少しの違和感を覚えるようなじわ怖な話。しかし、自分もいずれ体験するかも、あるいは体験しているかのようなリアリティのある怪談が語られていきます。

また、主人公の怪談集めを手伝う人物も、一癖も二癖もある人たちです。手伝う目的は何なのか? 
主人公が集めた怪談も、徐々に意味を持っていきます。続きが楽しみです。

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