――マンション街をかっ歩する乳牛、地面を泳ぐ魚たち。見えないものが見える少年は、きれいなお姉さんと出会った。そして、見えているものの正体を知る。少しばかり昔の武蔵野の風景が、現在の風景と混ざり合っているという。小学六年生になった少年に、お姉さんが依頼する。北沢川の水源を、突き止めてほしい――と。源流を探す少年の冒険にワクワクする。そして、始まりの場所で彼が目にしたものとは?自分も源流を探したくなってしまう、切なく美しい物語だった。
せつないなぁ、でもきれいなお話だったね。