2話
「とりあえず、前に進まないことにはどうしようもないです。動きましょう」
「あー...せやな、うん。」
「何〜そのまるで日常ですぅみたいな」
「あー、まあ日常っちゃ日常すね。」
考えを放棄した杉島はぱっぱと立ち上がりおしりを払った。
「ここでの流れとルールがあります。
まず、ステージ1ー1に進みます。」
「ん?」
「ん?なんですか。」
「なんやねんステージ1ー1て。マ○オかよ、ちょけとんちゃうぞ」
「どういうこっちゃ......」
ここでボケてくるの?!と驚く紫宮に頭をポリポリかきながら答える巴とこのホラー的な世界のアンマッチさに混乱しながらもツッコミを入れる杉島。
「まあまあ。だんだんステージを進めていって、ボスにたどり着きます。」
「ほんで、ボスを倒したら?」
「元の世界に戻れます。」
「...ほんまか?」
「ほんまです。俺は今までもこんな感じの世界に飛ばされてきたんですけど、毎回戻れてますし。これ、お守りです。多少はこの世界の生物たちからは守れるかと。」
と言って、白い紙に包まれ、お守り。と記されたいかにもなお守りを2人に渡した。
「なにぃ...生物って何なの...」
と紫宮が涙目になっていると
「....なあ、お前。」
「なんですか?」
「お前、も。この世界のものちゃうとか。ないよな?」
「....まさか。杉島先輩の後輩の、巴です。間違いなく。とりあえず、ルール聞いてください。」
①、ボスに勝てば元の世界に戻れる
②、ステージごとに生物がいる。そいつも倒す
③、その世界によってボスを倒す条件も様々
④、魅 せ ら れ てはいけない、帰 れ な く なる
「一通りはこんなもんっすかね。」
「何となくわかったけど、倒す、って何も武器すらないのにどう戦うの?」
「武器が無いなんて、いつ言いましたっけぇ?」
ニヤニヤ笑いながら巴は背中に手を回すと釘バットを持ち出した
「あー、何?異世界やとそんなこともできるん?」
もう驚かねぇぞ...と思いながら呆れる杉島
「とりあえず、今回の異世界の屋敷は規模が小さいんでこんくらいで大丈夫ッス。先輩方は足引っ張らないように頑張ってくださーい。
ほんなら、スタート!」
と言って釘バットを振り回しながら目玉ぎょろぎょろ蠢く玄関の扉に向かって走り出した巴。
「はあ?ちょ、おい勝手に走り出すな!巴!まて!」
「ちょ、ちょちょまてまってまってこわいまってこわいまって!!俺らには武器ないの?!百姓一揆ですらもっとまともな武器持つと思う!!!!!」
と喚きながら巴の後に続いた2人。
目玉蠢く暗闇に吸い込まれて言った。
異空間ホラー巻き込まれ脱出RTA〜なにしとんねん〜 ゲスらー @Gesuraaa
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