中学二年 夏

 目も開けられないような強い日差しが私の全身に降り注ぐ。毎年、過去最高の猛暑日という文字を見ているような気がする。汗ばんだ体が朝から憂鬱な気持ちにさせる。

「おっはよー!立花、なんでそんな顔してんの?もしかして怒られたとか?」

「そんなわけないよ。ただでさえ暑いのに、百香が抱きついてくるからこんな顔になってんの」

軽口を叩いても、彼女には冗談が通じる。誰に遠慮をすることもなく、幸せな日々だった。この頃から琳寧の存在は知っていたが、部活が違う彼女とは話したこともなかった。ほどんどが幼馴染で同じテニス部の谷 百香と過ごす。彼女もまた、明るい性格だった。当時の私は全ての人を疑わなかった。簡単に言えば、みんないい人だと思っていた。

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傍–カタワラ– @shu_cream_3216

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