叶わぬ愛

ソングン

叶わぬ愛

私はサ国とア国の国境付近に家がある。私は特別不自由な生活な訳ではないが、サ国とア国の関係がこの頃悪い。町にははア国がサ国の人を連れ去らい、拷問や強制労働をさせていると噂にし、怖くてここから離れようと考えた。


次の朝にすぐ家を出て町で有名なお金持ちの地主を訪れた。幸いにも良い物件が有り私は一息安心した。家に帰ると国境の門に軍服を着た男が立っている。多分ア国の見張り兵だろう、その男は凄くかっこよく、私はダメと分かっていながらその男に行為を向けた、どうにか彼と話せないものかと作戦をねった。

だがア国は拷問や強制労働などの残虐な行為をすると耳にしたし、サ国内でもア国の兵士と話すなんて非国民だ!なんて雰囲気すらある。だが彼に夢中だった。


その日の夜

私はわざとシチューを多く作り、私は彼をサ国の兵士だと思っている、と言う口実で彼の元に忍び寄った。

私は


「あの、作りすぎてしまったので、、、」


と彼にシチューを手渡した彼は照れたような顔をして


「ありがとう」


と言った。私はに思った、勇気を振り絞り、殺される覚悟で彼に手渡したシチューをこんなにもやすやす受け取り「ありがとう」と言うのだろうか、ましては彼にとって私は恋愛対象でなければ、敵の国民。

でも嬉しかった。


次の朝


ちゃくちゃくと引越しの手続きが進みこの家とも、もう一週間くらいとなった。彼と結ばれたらな〜なんて事を考えながら国境の門を見るとやはり彼が立っていた。彼も私に気づき驚いて、手で私を招くように呼んだので向かった。

彼は


「私は貴方の国の兵士ではありません、なのでもう話せません。」


と言った、

正直分かっていた、叶わぬ恋ではないと、そもそも叶わぬと。だが彼は次に国境線に机を置いた、そこに将棋盤を置いた。

私は察して家から椅子を持ってきて、無言の将棋対決が始まった。彼の将棋を打つ表情は見てて惚れてしまう。彼は私に気があると仮定していいのか、自分の鼓動が聞こえるほど恋をした。

戦局は彼が優勢だ、なぜなら私はわざと彼に勝たせようとしていたからだ。だが彼が王手出来そうになる所で彼は私が有利となる一手を打った。

私はここで勝たないと不自然なので渋々勝った。

彼は私が王将を取ったとき大きく笑った。

私は将棋の大会に出て居て、彼の立ち回り的に彼もかなりの実力者だとわかった。

彼は最初から私がわざと手を抜いていたのをわかった上で最後にこうして負けたのだろう。彼は終わるや否や将棋盤を片付け初め、指で家を刺した。

その日の夜は窓からずっと彼を覗いて居た。

次の日も彼に手招きをされ将棋をした。

そして次の日も次の日も。

だがやがて引越しの日が近ずいて来た。

今日も将棋を初め、将棋を打つ中私は彼に


「私は引っ越す、もう会えない。」


と悲しい表情で言いながら将棋を打った。彼は薄々気づいていたようで。


「ああ」


と言った。

そして彼は何かを決めたような顔で私に言った。


「僕は君が好きだ、君が男だとしても。」


その次の日

引越した、彼の言った言葉は頭から離れられない。


翌年


ア国とサ国の関係も悪化しついに戦争が始まった。

私は徴兵されサ国解放国軍として国境線の門に並んだ。


午後11:02

国境の門が破られ突撃の叫びが始まった、私は徴兵期間に戦闘の術を学んだその術をここで発揮した、だが爆撃で足を負傷し、そこに倒れて動けなくなった。機関銃の音が止み、次の戦地サ国軍は移ろうとしていた、そこに彼が現れた、彼とは敵国同士、とっさに拳銃を向けあった、私は彼に打たれるならそれはそれで良い死なのかもと死ぬ覚悟は出来た、数分の睨み合い、彼が銃を上に撃ち銃をこちらに向けた


味方の兵士がこちらに向かって来る私は彼に撃つしか他なかった。


私は彼に近寄り、彼は大きく笑い、息を引き取った。その口に私はキスをした。

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叶わぬ愛 ソングン @kyousei1

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