三
その後私は、勉強をする気にもなれず近くの高校に入学しました。知り合いは一人だけで全く新しい世界に来たと思ったものです。それでも自分から友達になろうとはせずその知り合いについて回っていました。そうしてすぐクラスラインができ私も招待され入ることになりました。そこで皆が挨拶をし終えた後、数名がクラスメイトの一人(その子はクラスラインに招待されておらず面識もありませんでした)の名前をあげいじめをすると宣言したのです。私はうんざりしました。この歳になってもなくならないのかと。しかし、当時の私にはクラスの大多数を相手にする勇気なんぞ持ち合わせておらず
「好きにすればいい。ただし私は何があっても関与しない」
という旨を伝え放置していました。やはりいじめはすぐに問題として浮き彫りになり、クラス内で担任を交えた話し合いになりました。今回の場合、いじめを受けた側も悪いという場合だったため、話し合いによってお互いの折り合いをつけ話し合いを終えました。それでもそのひと避ける風潮は治らず、常に少し浮いた存在になっていました。私もその人(以降Kとします。)がジョ○ョ好きという共通点がわかるまで話す事もありませんでした(その頃はまだ、私から話に行くという事は全くなかったのですが)。
その後も上部だけ仲良くしていたクラスが続き、二年になってからはそのKと仲良くなり、中学からの知り合いのことが妙に苦手になっていきました。そして、私が少し周りに意欲的に周りと話をするように変わりました。そんななか親戚の一人がクレジットカードをインターネット上で不正利用されていたという事件が起こりました。額は20万クレジットカード被害としては少なめでした。当時私は、情報について勉強していたため何か力になれないかと努力しましたが結局何もできず悔しさで一週間ほど涙を流しました。
年が明け、もうすぐ3年になるといった時期にインターネット上で告白されました。付き合ったことがない上、インターネット上が出会った場所でも恋愛はOKという自分の価値観が乗っかり快諾しました。しかし、三ヶ月後好きな人見つけたからバイバイと捨てられてしまいました。好きという感情は人を憐れにします。私は、いくら辛くても彼女は悪くない。悪いのは全て自分だ。という感情に支配され自分が嫌いになっていきました。そうして、私が人に嫌な思いをさせたならその報いを受けなければならないと考えるようになり苦しいこと辛いことに自らにかしそれを求めるようになってしまいました。もちろん、痛いことも辛いこともしんどい事も全て嫌いです。ですが、嫌いなことを。嫌なことを半永久的に受けなければ私の罪は消える事はない。贖えきれないという思いも強くなりました。そんな中、友人からヘルプが届きました。彼氏が話をしてくれない。ブロックされてて話もできない。とのことです。双方から話を聞くとお互い心が疲弊しきっており片方が関係を切りたい、もう片方がよりを戻りたいといった内容でした。私は友人のためと仲介人を務めましたがどうも無力で結局最悪の形で終着してしまいました。
・・・私は、一つ言っていないことがありました。それは中学時代にソフトテニス部を辞めた後の話です。私は同級生の部活仲間とは仲が悪かったですがキャプテンとは(一方的だったかもしれませんが)仲が良かったのです。そのキャプテンも中学の頃理由も告げぬまま帰らぬ人となりました。
私はこの短い人生の中で何度か親しい人がいなくなるという体験をしました。いじめを受けました。いじめを見ました。詐欺に合うところみました。無力な自分を知りました。人に嫌な思いをさせ後悔しました。無条件で相手を庇う体験をしました。
結果、私は人を本心で信じられなくなったのです。自分を許せなくなったのです。誰一人というわけではありません。今はまだ、一人だけ本心を話せる人がいます。しかし、肉親には話せなくなってしまいました。自分が痛みを苦しみを受けていると罪を償っているように感じるようになりました。嫌いなことを、嫌なことを受けている方が安心できるようになってしまいました。
今回、本音を改変ありきの私の短な人生を語らせていただきました。このまま刻み続けるのか、止めるかは今の私には到底わかりません。ただ、私は弱い人間なのです。たかだかこの程度のアクシデントがあった人生で精神や思考が少しおかしくなってしまうほどの。
もちろん、私より過酷な人生を歩んできた人たちばかりなのは重々承知しております。ですが、正直申し上げますと辛いです。今の状況も。ただ、これを止めるつもりはありません。私はまだ、許されるべきではなく、助けてもらってはいけない人間だと考えているからです。私の罪への贖罪はいつ終わるのでしょうか。終わることがないものなのでしょうか。・・・私は私の心を助けてほしいとこういった形ではなく心から、信じられる人に対して言える日は来るのでしょうか
・・・はっきり申し上げますと私はもう、わからないのです。自分が何の罪を償っていたのか償っているのか。誰が信用できて、できないのか。信用とは何なのか。負の感情は十分わかるのですが、楽しいという感覚もだいぶ薄れています。わかりません。私が信用していないだけなのか。相手も信用されているのか、いないのか。どんな業を背負っているのか。いつになったら私が私を許せるのか。ただ一つ確かなことがあるするなら
『私の最後は碌なものではないでしょう。』
不信と贖罪 アウル @owl_2857
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