二
入学当時、片思いをしていた子を見つけ大いに喜びました。部活動も体力をつけようと身の丈に合わないソフトテニス部に入部したのです。それが間違いでした。
一年生の頃、私はなれない環境のせいか引っ込み思案で仲の良い数人としか会話をしていませんでした(もちろんその中に好きな子吐いたのですが)。帰り道が一緒という事もあり好きなこと話しながら帰る事もよくあり、中学生特有の付き合ってるという噂に発展しました。正直悪い気持ちではなかったですが小っ恥ずかしく否定していました。そんな日々を過ごして夏になった頃、いきなり部活の仲間が私のことをいじり始めたのです。しかし、悪口や嫌味を言う。私が近づくと嫌がるくらいで正直あまり気にしていませんでした。ですが、あまりに長く続きソフトテニスの顧問の指導もお世辞にもいいと言えたものではなかったため、いじめを理由に退部することにしました。
二年生になってからは、静かで平穏な日々を送っていました。ただ、仲の良かった数人以外の人間を必要に避ける様になったのです。異様なほど一人という環境が好きになったのです。遊びに行く事は稀で半年に2から3度ほどあればいい方でした(これは三年になっても続くのですが)。ただ、そんななか片思いしていた女の子の引っ越しが決まったというのです。家が変わるだけで学校は変わらないと言っていましたが一緒に帰れなくなることにひどく落胆しました。最後まで何かやってあげたいともいチョコレートが好きと言っていた彼女に毎日のように寂しさを忘れるようにと
「チョコレートいる?」
と聞いて彼女の元に届けに行きました。彼女の方もほしいと言ってくれてしばらくすると
「何ぃ?貢いでくれてるの?」
と微笑んでいました。その笑顔がたまらなく好きだったことを覚えています。
そんなひと時の幸せを噛み締めていた短い期間の後、私は両親から話をされ、鬱というものを知り両親が鬱状態であること、原因が母方の祖母にあると言う事を知りました。今まで懐いていた母方の祖母が急に恐ろしく思え、今までに対する私への行動がお気に入りの人形の世話をしている様に思えてきたのです。
そして、ついに三年になりました。部活動はPC部に入ってP検というのをとっていたりしました。片思いをしていた彼女には何故か嫌われていました(引っ越し先へ出向いて不安を消してあげたりすればよかったのでしょうか)。長い間片思いをしていたためかダメージも大きく(人前にはあまり出しませんでしたが)、今まで以上に一人を好む様になり、友人を変え取り繕う様にその子たちを馬鹿騒ぎをする様になったのです。
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