第2話

仙人との修行は体感三年くらい続いたように見えたが、まだ3日しか立っていなかった。仙人の修行は毎日5時に起きて、朝ごはんを探しに行き朝ご飯を食べ、仙人と一戦を構え、お昼になるとおばぁちゃんがやって来て三人でご飯を食べ、また仙人と一戦を構える、晩御飯は食べずに寝るので朝ご飯が美味しく感じるのだがあれだけの修行をして成長期の龍二がお腹を空かないわけがない、時々仙人が寝てるのを見計らって猪を捕まえて猪鍋などを作るのだが仙人にばれて、鍋を取り上げられてしまうことが多く、その猪鍋が朝ご飯になることもよくあった。

仙人が晩御飯を食べないのには理由があった、地上に降りると食事に困ることが多い、そんな時に集中力がきれてゾンビに襲われたらもともこうもないというのが仙人の理論だった。寝るのにも集中力が必要だという、龍二には少し意味がわからなかったが仙人がそやっていうならそうなんだろうと思った。仙人と修行をはじめて半年が経った頃、龍二にも武蔵野への召集命令がかかった、仙人は「今の龍二ならワシでも勝てる気はしないから大丈夫だろう」といって見送ってくれた。


武蔵野は僕が知ってる武蔵野ではなかった、噂に聞いてたとおりゴーストタウン化していた、人という人がいなかった、龍二が一番最初に思ったのは兄ちゃんは生きてるのか?ってことだった、龍二は五番隊に派遣された。一番隊やら二番隊はほぼ全滅で三番隊で一人だけ生き残ってる優秀なやつがいると噂になっていた。三番隊の噂になってるのは兄だった、三番隊の生き残りが五番隊に合流することになった、正確には三番隊には生き残りが三人いた、三人で井の頭公園にゾンビを集中させていた、弟ながらもあっぱれだ。

「久しぶりだな龍二」


「兄さんこそ元気みたいで」

と握手を交わすと兄さんから魔力みたいな物を感じたので兄さんの耳元で「兄さんゾンビに噛まれたの?」と聞くと「内緒だぞ」と言われた。兄はおばぁちゃんと同じ魔力を持っていた。多分生き残りの三人はゾンビに血を吸われているのだろうと龍二は思った、今の井の頭公園の現状を聞くとゾンビは井の頭公園にしかいないという、三番隊で境界を作ってゾンビを閉じ込めに成功したらしい、五番隊隊長は「よくやった」と言って握手をした。「だが、結界はアテにならんじゃろう」と五番隊副隊長がいう「結界なんて妄言かもしれん」副隊長は結界を信じていないみたいだ。

副隊長はこの結界の魔力がわかっていない、この結界は最大の魔力で結界が作られているのにこの魔力がわからないみたいだ、隊長はこの結界を信じているのは明白だった、「じゃあこの結界が壊れる前にこのゾンビを一掃しちまおうぜ」と隊長が言い井の頭公園に入って行くとゾンビが人間の匂いを感じてやってくる。「龍二力を見せてやれ、仙人に会ったんだろう」と兄貴が言うので突っ走ってゾンビを一切りしていく

他のメンバーは龍二の力に呆気に取られていた。龍二は兄といたときよりも強くなっている、それは龍二自信も自覚している。こんな雑魚ども、龍二一人で大丈夫だ。

他のメンバーはどんどんと先に進んでいく、池の方に近づくにつれてゾンビの魔力が強くなっている、多分この界隈で何人かはイカれるだろうと思った、案の定副隊長は最初にゾンビに血を吸われた、誰も助けることは無かった、この結界をバカにしてた副隊長を助ける者は誰もいない、副隊長はゾンビ化したが魔力を最大にしている。

「ご、ごのざきは、行かせないぞ」とゾンビが喋るが龍二が剣で一切りしてしまった。「龍二後ろ!!」と兄が言うので見てみるとゾンビに囲まれていた。「雑魚どもどけ」と言ってゾンビたちを切り裂いていく、ゾンビは悲鳴をあげて倒れていく、ゾンビの魂は宇宙へと返っていく、それを見上げていくとゾンビが多数と迫ってくる、

ゾンビを倒しても倒してもゾンビは出てくる、何匹いるのかすらわからない、ゾンビを倒していく、ゾンビにも特徴があり切り裂いても蘇ってくるゾンビもいるというのがわかった。「生き返ってくるゾンビには塩をまけ」と隊長が塩を渡してきた。

ゾンビに塩をまくと、ナメクジのように小さくなって行く、全部に塩をまいた方が早いんじゃないかと、龍二は思い木によじ登り塩を上からまくとゾンビたちはいっきに小さくなっていく、ゾンビ達は塩を嫌がってバラけていく「隊長今ならボスの所まで行けるはずです」「そうだな龍二」と言って隊長はボスの所まで走っていったが、その後隊長を見たものはいなかった。隊長はゾンビになったのかもしれないと龍二と兄は思った、龍二と兄はゾンビを倒しながら交番の方へと向かっていく、交番の方から強い魔力を感じる、きっと隊長がゾンビ化したんだと思う、魔力がドンドン大きくなっていくゾンビが他のゾンビを食べて力を増していく、塩をかけても小さくなることは無かった、強力なゾンビには塩も効かないらしい、切り裂いて、切り裂いて行くしかないと前に進んでいくが仲間がゾンビに噛まれていく、五番隊の新鋭と言われていたがゾンビに噛まれてゾンビ化されていく、ゾンビの山は消えていかない。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夢の中のお話 興梠司 @asahina0606

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ