姉妹編の、「【完結】結末のないモブキャラは仕方がないので王宮のありとあらゆるネタを駆使してベストセラー作家始めます」を先に読んだのですが、こちらから読んでおくとよかったなと、ちょっと後悔。
でも、通底するテーマは、同じなんですよね。
「モブ」って、どこに居場所を定めたらいいと思います?
適当なところ? たまたま機会があったところ? 予定調和の人材として?
私だったら、嫌ですよ。モブだって自覚はあっても、感情だって、願いだってある。
本作は、「モブ」を自覚する少女が好意的でない運命に向かって自分の足で進んでいく、切なくて脆く、けれど自分を何もかもはあきらめない、そんなストーリーです。
私はどこにいても、主役にはなれない。きっと、私の人生という、狭い物語の中ですらも。
そんな思いをお持ちの方に、この物語をお勧めします。