エピソード1-3

am1:55廃トンネル内


「うわっマジで暗いな。先が見えないわ」

「ケイゾー、サムクナイノ?ジブンハ、スコシハダザムイヨ?タンクトップイチマイトカ、ヤバイヨ?」

「山の中のトンネルだから、多少は肌寒いだろうな。それにタンクトップじゃなかったら、筋トレした後の筋肉がすぐに見えないだろ」

「流石筋トレand筋肉バカ。誰に見せつけんのさ?」

「うー…ん、幽霊?」

「向こうも、リアクションに困るわ」

「主任も大概っすよ?なんすか、その地雷系丸出しの格好は?心スポに、サン〇オキャラクター連れてくるなんて、サン〇オに恨みでもあるんすか?」

「私は、キャラが薄いからこうやってキャラ作りしてんの。それに、心スポに〇ティちゃんもなんか映えるやん?」

「映えってそんなもんでしたっけ?」

「ジブンノホウガ、キャラウスイカラコマルヨー」

「サンは、ベトナム人の時点で十分すぎるほどキャラ立ってるよ」



am2:05廃トンネル中間地点



「なんにも、起こらんね」

「今んとこ、撮れ高ゼロっす。ヤバイな」

「ラップオンスラキコエナイネ。ココ、ホントウニシンスポ?」

「うー…ん、ネット情報だから絶対とかは言いきれないな」

「説明の時点で、怪しかったしね」

「アッ、ヒトダ。チョット、ココノトンネルノジョウホウヲシラナイカキイテクルネっ!!すいませーん」

「また、流暢な日本語に戻った」

「普段から、ああ喋ればいいのにね」

「てか、主任」

「わかる」

「サン、天井に向かって話しかけてません?」

「わかる」


「っ!?まさか…」

「わかる」

「疲れてるのか…!?」

「いや、お前の筋肉バカが移ったんだろ」

「筋肉って人に移るんですか?」


「キイテキタヨー」

「なんて言ってた?」

「ココデ、ヒトガ〇ンダノハホントウダケド。ヒキニゲジャナクテ〇サレタンダッテイッテタヨ、ババアガ」

「こら、サン。ババアって言ったらダメでしょ。おばあさんでしょ」

「スイマセン、シュニン」

「他になにか言ってたか?」

「ウン、シネシネシネシネッテイワレタ」

「ほらっ、サンがババアって言うからおばあさん怒ったんだ。謝んなさい」

「ハーイ、オバアサンゴメンネー」

「これだから、近頃の老害は」

「主任の方が、失礼っすよ」



am2:20廃トンネル出口



「結局なーんもなかったね」

「撮れ高ゼロで完走でしたね」

「アトデ、カメラチェックシタラナニカウツッテルカモネ」

「だといいんだけど…このままだと、くたびれ儲けの来た損になるわ」

「どうします?最後に、出口背景に〆ます?」

「そうだね」



「はい、廃トンネル通称婆トンネル無事出てくることが出来ましたー」

「パチパチパチー」

「ケイゾー、サン。どうでしたか?」

「ふいんきは、怖かったんですけど特に心霊現象もなくてただ廃トンネルを通っただけって感じでしたね」

「スコシハダザムカッタ」

「クソみたいな感想だね。では、次の心霊スポットでお会いしましょう。さようならー」



「はい、お疲れ様でしたー」

「お疲れ様でーす」

「オナカヘッタヨ、シュニン」

「じゃあ、帰りにす〇家にでも寄りますか?」

「ヤッターっ!」


シネ


「ケイゾー、喧嘩売った?」





撮影後す〇家にて


「カメラチェックしても、なんも写ってなかったっすわ」

「ヤッパリ、ウワサハウワサダッタノカナー?」

「次は、ちゃんと調べてから信ぴょう性の高い所にいこ」

イラシャイマセーオミズデース


「すいません3人しかいないんで、4つもいらないですよ?」

エッ、コチラノジョセイハ…?

「女性なんかいないですよ?3人しかいないじゃないですか」

エッアッ……シツレイシマシタ!


「テンインサン、チノケヒイテタネ」

「どこでそんな言葉覚えたの」

「っ!?まさか…店員さんも疲れてるのかっ!」

「もしくは、お前の筋肉バカが移ったかだね」

「筋肉って人に移るんですか?」

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地雷系と熊型マッチョと外国人が心霊スポットに行った結果 雨時雨 @amesigure

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