エピソード1-2

○○県○○市の○山の麓にある廃トンネル、通称婆トンネル。何故このような通称になったのか…

高確率で老婆の幽霊と遭遇するかららしい。山へ山菜を取りに1人老婆がトンネルを歩いている途中、車のひき逃げにあいそのままトンネル内で〇亡したらしい。また、怨霊となった老婆は山菜用の鎌を持ってトンネルに入ってくる人間全てを自分をひき〇した相手と勘違いして襲ってくるらしい。



「説明してくれるのは、有難いけどさ」

「はい?」

「情報が全部らしいらしいばっかじゃん!確定事項は何一つないじゃんっ!」

「しょーがないじゃないっすか、ネットで調べてもこんな情報しかなかったんすからー」

「シュニン、ブリブリシナイヨ」

「プリプリな」



「まだつかないのー…ゼェゼェ…」

「主任、体力なさ過ぎ。これぐらいの傾斜でゼェゼェ言って。もっと、飯食わないと体力つかないですよ。だから、ガリガリなんすよ。マジササミ以下すっよ」

「どっかの筋トレバカと一緒にしないでくれ…」


「アッ!シュニーン、ケイゾー!!ミエテキタヨー!!ババアトンネル!!」


数十メートル先に、ライトの光に照らされた廃トンネルが少しずつ見えてきた。廃トンネルに近づくにつれ、その全貌が明らかになり漆黒の闇を入口に構えていた。




am1:35廃トンネル入口周辺


「はい、着きましたー廃トンネル通称婆トンネルー!!」

「パチパチパチー」

「流石に現地に来たら、ふいんきありますね」

「雰囲気(ふんいき)」

「だから、ふいんきでしょ?」

「違う、違う。い、とん、が逆。ふんいき」

「いとんってなんすか?」


「……もういいや」

「?」


「…ケイゾー、アタマヤバイネ」

「?!」


「まあ、確かにふ、ん、い、きはあるね」

「ライトデテラシテモ、トンネルノサキガミエナイヨ」

「てか、トンネル入口に髪の長い女がいるっていうウワサですけど…やっぱりいないっすね」

「そう簡単に、幽霊も出てきてくんないでしょ。はいじゃあ、各自カメラ用意してー。用意出来たら

、トンネルの中入るよー」

「はーい」

「ハーイ」

…はい



「シュニーン、ジュンビデキタヨー」

「こっちも出来ました」

「よしっ、トンネルを背景に1回回しておこうか」


「ビデオカメラ設置…画角…サーン、もうちょい主任のそばに寄ってー、あーOKっ!あっ、すいませーん!お姉さあーん!!今、撮影してるんでちょっと避けてもらっていいですかー!?ありがとうございますー!!」


「ケイゾー、誰に話しかけてんのかな?」

「サア、ケイゾー頭ヤバイカラ」

「なるほど」


「録画ボタン、ポチっ。録画OKです!」


「さて、私たちは遂に廃トンネル入口に到着しました。時刻は、あともう少しで深夜2時になる所です。今から、トンネル奥まで進み全体をくまなく調べていこうと思います」


「はいっオッケーっす」

「じゃあ、中に入りますか?レッツラゴースト」

…ふふ


「おい鼻で笑ったか?」

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