すっぽかし

すっぽかし

今日は、帰りのHR(ホームルーム)をすっぽかして帰ってしまった。

理由は授業が終わった後すぐにトイレに直行したからである。

そして自分は、トイレに入る前に携帯の写真アプリからバスの時間を確認した。

来る時間がすぐだったので、急いでトイレに入ってすぐに荷物を取ってバス停まで走った。

この時にはもう、頭の中からHRのことはすっぽりと抜け落ちていた。

バス停に着いて時間を確認したすぐに携帯が鳴った。

クラスの友人からのメッセージだ。

友人からは「お前何してんの？」と来ていたので「そっちこそ何してんの？」と返信したら、「は？」と返信された。

ここで自分はHRをすっぽかしていたことに気付いた。

他の友人からは、「これで君もatokの一員だな」と言われた。

意味は分からなかったが良い意味ではないというのは分かった。

携帯を見てたら、バスが来たので乗ってそのまま家に帰った。

その日はなんとも言えない優越感が体の中を駆け巡っていた。だが、次の日に担任の教師に怒られた。

それはそうだ。学校側からすれば無断欠席である。

でも不思議なことに罪悪感というのはこれっぽっちも湧いてこなかった。

この感覚は何なのか、自分には分からない。

ただ一つ分かることがあるとすれば、これは絶対に人に言ってはいけないということだけだ。

「…………あー、なんかスッキリしたわぁ」

気付けば自分の口元は笑みを浮かべていた。

この時の自分は何かストレスでも溜まっていたのだろうか？それは今となっては分からない。