ヒロインの家に上がる回ってドキドキするよね

「「いただきますっ!」」


「召し上がれ〜」


 今日も今日とてラーメンを食べる私たち。うん、いつも通り美味しい。


「ふたりとももう年越し近いってのによく飽きずに来るなぁ」


「私達の血はラーメンで出来てるからね!」


「にしてもホントに美味いなぁ。この味どうやって生まれたん?」


「お、気になる?でも教えない。秘密だよヒ・ミ・ツ」


「「ちぇ〜」」




「「ごちそう様でした〜〜」」


「また来てねー」


 ガラガラガラ……。


「この後どうしよっかぁ〜」


「久しぶりに会いたがっとったよ、紋葉もんばが」


「確かに紋葉ちゃん最近会ってないなぁ……久しぶりに会いに行こっか」


「それじゃあ早速行こ!」


 外ノ輪そとのわ 紋葉。私が大好きな(ここ大事!)琴路ちゃんの妹。今更だけど琴路ちゃんの名字は外ノ輪。


「ただいまー、紋葉」


「んー、お姉ちゃんおかえりー」


 2階から紋葉ちゃんの声が聞こえる。多分自室で漫画でも読んでるのかな。


「おじゃましまー……!?」


 私が声を出した瞬間に何かが壁にぶつかる音、ドアを勢いよく開ける音、そしてドタドタと階段を駆け下りる音が聞こえた。


「真莉お姉ちゃん!おかえりなさい!!」


「えっと……おじゃ……ただいま」


「はい!おかえりなさい!!」


 紋葉ちゃんは私が来るといつもこんな感じでテンションが上がる。本人曰く「多分DNAです。あのお姉ちゃんが惚れるレベルですし」と。ちなみに琴路ちゃんは「やれやれ」といった感じで笑ってこっちを見ている。


「あれ?真莉お姉ちゃんその荷物は?」


「ふふふ、今日はお泊まりなのさ!」


「な、なんだってー!?じゃあ今日は早く寝ないと……その……邪魔しちゃアレだし……」


 顔を赤くしてモジモジしながら私と琴路ちゃんを交互に見る。


(……?ハッ!)


「「そういうことはしないから!!」」


 琴路ちゃんも同時に思い至ったのか、私とハモる。紋葉ちゃんが「そうだったの!?」とめちゃくちゃ驚いてたのは印象的だった。


――――――――――――――――――――――

次回、お泊まり会へ続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

のすたるじぃでいず 十七夜 蒼 @SPUR514

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ