どこか知っている世界、知らない物語

幼女のオレリアが、愛する者たちのために世界と戦う物語です。

舞台のモチーフをなんとなく知っているように思いながら知らない独自の世界観に誘い込んでくれるのは、やはり宗教が関わっているからではないでしょうか。文字だけで見てしまえばむずかしい話と思えますが、これは「物語」です。物語上で展開されていくものだからこそ、向き合えてなるほど興味深いと思える瞬間も存在すると思います。

難しいはずの内部と外側のことをていねいに書き記しているものなので、とてもわかりやすいです。

幼い主人公はこの世界の誰よりもこの世界のことをなによりもわかっている。けれど、自分の存在意義をまだつかめていない。そこからどうやって展開されていくかがとても楽しみです。

一番すきな場面は、1346年 はじまりの第6話「救出の狼煙」のマレーとオレリアのくだりです。つよいであろうマレーが幼女のオレリアに頼ったところです。そして次いで彼女に畏怖しているところです。そこがほんとうに得体のしれないものを直視している感じがあってとてもすきな場面です。

今後も更新を楽しみにしています!