一部ハラハラする展開もありますが、「よかったねえ……よかったねえ……」と、主役のふたりを祝福したくなる物語です。よかったねえ……

視点別に進んでいく物語の中で、愛がないこと、忘れられぬ人がいることが明かされていき、この偽装結婚はどう進むのか？と読者が不安になったところで訪れる不穏な「転機」……

でもタグにもある通りなんです。ハッピーエンド。一言紹介に何書くか迷うくらいには、いい終わりでした。よかった。この夫婦に幸あれ。

二人の思いが交互に語られていく形式で、季節と心の変化を感じ取れます。
丁寧な文章で所どころに詩的な美しさがあり、その世界にすぐに引き込まれて行きました。

読後感がとてもよく、多くの人に読んで欲しいと思える素敵な物語でした。
読みさすさも◎。登場人物も魅力的。構成も素晴らしかった。

このレビューを目にしたあなた、ぜひ一度読んでみてください。