かゆうま

バブみ道日丿宮組

お題:バイオ発言 制限時間:15分

 かゆうま。

 ホラーゲームというと、このワードがよく出てくる。

「……かゆくてうまいってことかな」

「お兄ちゃん違うと思う」

 膝の上に乗ってる妹が意見を言う。

「そろそろ隣に移らない?」

「ここがいいんだもん」

 説得はできなそうだった。

 甘くて柔らかい妹は、性欲を持って困る。

 何度もやった間がらとはいえ、くっつかれると普段とは違って意識してしまう。

「お兄ちゃん宝箱」

「ん、ありがとう」

 妹は気にした様子もなく、背中を僕に預けてくる。

 とっくに股間が膨張してることくらいわかってるだろう。

 今はその時じゃない。

 そういうことをおそらく妹は言ってはいないが言いたいのだろう。

 ゲーム開始前『今日はお父さんたち帰ってこないからずっと一緒にいられるね』と頬を赤らめていうので、そういうことなのだろう。

 昼は遊んで、夜に繋がる。

 きっとそう考えてる。

 そうとなれば、ゲームに集中しよう。集中できなくても集中する。ムラムラしても集中する。抱きしめた感触が柔らかくて、鼻に蜜がこようとも、僕はゲームをする。

「そろそろボスかな」

「気持ち悪いの嫌だな」

「でも、ホラーゲームといえば、グロい敵だからね」

 頭に陰茎が生えてたり、腕が32本あったり、度し難い格好を彼ら彼女らはしてる。

「お兄ちゃんのちんちんよりグロいかな?」

「僕のはグロくないよ」

「えー生々しくてグロいよ」

 そんなふうに思ってたのか。

 じっくり見てきたりしてるから、好きなものかと思ってたが。

「あとで確認する」

 妹は大変やる気らしい。

「でも、クリアするまではダメだからね」

「わかってる」

 週末に一緒にプレイしてきたこのゲームも終盤だ。

 誰が一番悪いやつなのかもわかってる。

 あとはそいつをどうやって追い込んで、仕留めるか。

 シナリオはそんな展開で進んでる。

 それはどこか僕が妹とえっちするようになった道筋に似てる。

 ずっとアピールしてたけれど、妹は全然気が付かなかった。お風呂に入って、ボディタッチするようになってようやくだ。それからは早かった気がする。

 妹はお兄ちゃん娘なので、拒否はしてこなかった。

 ちょっとずつ触って、大きく触って、そして繋がった。

 両親は知らない。

 僕らがそんな関係になったなんて思いもしないだろう。

 だからこそ、家をよく空ける。

 いずれ関係を口にすることもあるだろうけれど、今はこれでいい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

かゆうま バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る