第7話 集合

 すこし暑い夏だった。

 渋谷の駅前に集合ということになった。

 私は集合場所に10分前についた。どんな子なのだろう

 ドキドキした。

 きょろきょろとした金髪が見える。

 ピアスを開けている皮ジャンにブーツ。凄くおしゃれ。

 携帯に電話してみた。

 つきました

「私も付いた」

 そんな声と同時にその金髪の人もしゃべる。

 彼女に近づいてみる

「もしかして金髪の人? 私は黒髪の……」

「見つけた。はじめましてかな」

 彼女は高い声でしゃべる。


 ラブラブなサイト運営をしていく。

 イギリスならば同性愛を許容していると聞いたことがある。

 だからそれに私たちの関係を託してみよう。


 独り立ちして今は22歳。税金も自分で納める年になった。

 必死で調べた。戸籍のこと。

 日本で好きな人と一緒に過ごせればいいのに。

 少しがっくりしたけれども、好きな人と一緒にいられる手段を探した。

 その結果、今私たちは空港にいるの。

 日本では男尊女卑の考え方が根強い。

 いまでこそ男女平等と騒がれているけれど、年配の人や、固定概念を捨てきれない人たちはまず女性を否定するの。

 あまりにも言論の自由がない。認めてほしいとは言わないけれど世の中にはそいう考えをする人だっているのだということを知ってほしい。

「これからの生活楽しみね」

「本当に」

 両親にも言った。両家共にふざけるなと激怒していた。それでも

 私達はめげたりしない。


 ちいさな結婚式場

 私達は親にも祝福されない。

 日本に住む人には理解はないと思う。

 それでもイギリスにすむ黒人夫婦から

「おめでとう」

 と言われた。だから私たちは信じられる。

 偏見もある。でも男の人怖いから。相手のことが本当に好きだから。これほどにているひとはいないから。

 私は彼女がずっとそばにいることを信じている。

「ずっと死ぬまで側にいたいね」

「そうだね」


 END

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

同性愛ネットワーク 完 朝香るか @kouhi-sairin

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ