第2話
私は今気になる男の子の席に座り授業が始まるまでの間友達と喋っていた。
そこに突然私を見る視線を強く感じ振り向くとクラスメイト矢野博也君だった。
その人はいつも座っていて、私が気になっている男の子。
こちらの方をじっと見つめ一瞬目が合ったが、すぐにそらされる。
『もしかして矢野君も私のことを…』
なんて淡い期待をしてしまう。いやまさかいつも話しかけるなオーラすごいしでも万が一ということも
そんなことを考えていると友達のひとり舞衣が
「何あいつ、めっちゃ晴香のこと見てるんだけどキモくない?」
と言い出した。
もうひとりの友達利奈も
「マジで!?ホントだ陰キャのくせに成瀬ッち気を付けた方がいいよ」
そんな二人の発言を私は許せなかったいくら友達とはいえ気になってる人の悪口を言うヤツの。
でも私は言い返す勇気がなかった。そんなことをすれば友達との間に亀裂が入り最後には孤立もしくは
『えっ!もしかして晴香あいつのことすきなの?』なんてひやかされることだって…
ここは無難に
「うん!そうだね」
と軽く受け流す。
もう一度彼に目をやるとまたこっちを見ていたのだが視線の先は私ではなく机だった。
えっ!最初から私ではなくて机を見てたの?もしかして忘れ物とか?
困った表情そして教室の時計をチラ見その後ため息をつき教室を後にした。
彼も私に気があるかもなんて盛大な勘違いしちゃった…恥ずかしい。
こっそり机の中を覗くと一冊の文庫本が入っていた。
その文庫本の表紙をめくりタイトルやイラストを見た
ふーんなるほど
1つのミスから俺の弱みを握ったギャルは… @Yamisaki-mai
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