第27話 引き算の美学

 今回のお話は、写真を撮る時の心構えみたいなモノです。という事で、写真の極意にも通じる、『引き算』を覚えておいて下さい。


 まず「写真における引き算とはなんぞや?」という所からですね。まずカメラで被写体を撮ろうとすると、あれもこれもと欲張って様々なモノを入れて、もしくは様々なモノが偶然入ってしまって、写真が撮られる。という状況があります。

 このような写真を見ると、「なんだかゴチャゴチャしてて、何を言いたいんだかわからないなぁ」となってしまいます。

 絵画でも、題材になるモノが多すぎると、目がチカチカする事はありませんか? それと似たようなモノです。


 そのため、余計なモノは取り除いて行く『引き算』が必要になってくる訳です。

 最近のスマホカメラですと、撮った写真の中で余計なモノ(電線や後ろの人物)を、消しゴム機能で消すというのが一般的になってきています。そう言った余計なモノを、写真を撮る時にできるだけ排除しておくのが、良い写真の撮り方なのだそうです。


 写真には、『主題』と『副題』が必要で、後は必要ないと言われています。例えばポートレートですと、人物を主題に置いて、副題になる背景はボカして目立たなくする、といった手法が取られています。

 これも『引き算』です。

 ストロボを焚いて主題にのみ光を当てて、他は黒くする。

 これも『引き算』です。





 このように『引き算』をする事によって、主題を目立たせ、写真に説得力を持たせる。これが『引き算の美学』なのです。


 皆様も、プロの写真をご覧になって、その引き算を考えてみて下さい。きっと写真を撮る時の参考になると思います。


 『主題』『副題』、よく考えて撮ってみて下さい。ガラリと作風が変わりますよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ミラーレスカメラのススメ 皇 将 @koutya-snowview

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ