「別になんだっていいじゃないか、形なんて。どれだけ崩れようが」

レビュータイトルにした作中のこの一文。
私も本当にそうだと思う。目にした途端、世界が真っ白に戻った気がした。
形なんて、体なんて、いつかは崩れてしまう。醜くなるかも知れないし、完全に無くなってしまうかも知れない。
だからこそ私達は、ある人が「心」と言い、ある人が「魂」と言うその部分で生きなければいけないと思う。何もかもを失ったとしても、自由でいられるように。

貴方が好き。貴方がいれば。貴方がいなくても……
純粋な気持ちで言うそれは、祈りと同じなのだと思う。

殺し屋の彼女たちは血と欲で汚れた世界に生きているけれど、その愛が故に、とても美しく透き通って見えた。