第2話

 うるさい音が鳴っている目覚ましを聞いて目が覚めた立花たちばな 柊真 とうまは目覚ましを止めるために立ち上がった。


 時刻は7時。学校へ行く準備をし、朝ごはんを食べれば家を出るのにちょうどいい時間だ。


 柊真が通っている望月高校は、家から徒歩10分の距離でそうそう遅刻することはなかった。


 準備に対して時間がかかることも無く、学校へ向かうべく玄関にいき、誰もいない家に


「行ってきます。」


 と言って外に出たのだった。


 柊真の家族は父親だけで仕事の関係で今はいない。


 小さい頃に両親は離婚していて母親は覚えていない。


 学校に向かっていると、後ろから声をかけられた。


「おはよー!今日から新学期だな。同じクラスになれるといいけどなー。」


「おはよう。朝から元気だねー。僕もヨッシーと同じクラスになりたいね。」


 声をかけてきたのは1年生だった時に新しく出来た友達の吉田よしだ拓海たくみだ。


 気さくな人で初日に話しかけてくれたのを覚えている。


 仲良く話ながら歩いていると学校が見えてきた。


 中に入るとクラス表が張り出されていた。


「さて、クラスはどこかなー?あっ!俺は3組だったけど柊真はどこだった?」


「僕も3組だったよ!また1年よろしくね。」


「おっし!よろしくな。そういえば柊真が気になってるであろう七瀬ななせはどこのクラスだ?」


夢月むつきも3組だったよ。またみんなで居られるね。」


 七瀬 夢月は高校1年生だった時に出来た柊真の彼女だ。


 夢月とは委員会が一緒で委員会の仕事をしていくうちに気になって告白をしてOKを貰った。


「そろそろ、教室に向かおうか。HRが終わったら体育館へ移動だね。」


「そうだな。しかしあの長い話を聞くのは嫌になっちゃうよなー。」


「まぁ、仕方ないよね。午前中で終わるんだし、終わったら切り替えてみんなで遊びに行かない?」


「いいね!ご飯食べて遊ぶなら近くのショッピングモールにでもいくか。」


 そんな話をしながら歩いていると教室の前にたどり着いた。


 ヨッシーはドアを開けて、


「みんなおはよー!今日からよろしくな。」


 とクラスのみんなに挨拶をした。


 柊真は彼女を見つけるとそばに行き、


「おはよう、夢月。今日からまたよろしくね。」


「おはよ!よろしくね、柊真!」


 夢月と挨拶を交わした。


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君は夢を見る 木冬 @zakuro_0_

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