第4話 思い出ポロリ
僕は、カリー。
今日は、僕の妹であるハルカの運動会だ。
「ハルカ〜!!頑張ってね!!お兄ちゃん応援してるから!!」
「うん!ありがとう。カリのお兄ちゃん!」
ハルカはいつ見ても可愛い。僕の自慢の妹だ。
二つ結びをすることによって咲くカリフラワーがとてもとても愛おしい。
僕のカリフラワーも一緒に飾って写真を撮っておきたいくらい、
2本のマスコットカリフラワーが愛おしい。
どこかの◯ズニーランドにいる◯ナルドと比べられない。
どこかの◯クドナルドいる◯ナルドとも比べられない。
じゃあ、何と比べられるのかって?
・・・・・さあな。
「ハルカね、今日たくさん走るんだよ!」
「そうかそうか、ハルカはたくさん走るんだね。応援しているからね!」
「ありがとう!頑張ってくるね!」
ハルカは、手を振りながら先生の方へ走っていった。
子供の成長とは、本当に早いものだ。
子供の成長を見ていると学ぶことが多い。
・・・ハルカはもうハイハイを卒業し、走れるようになったんだなあ。
* * *
いよいよハルカが、かけっこする。
となりには、4人ほど並んでいて、5人で一緒に走るようだ。
「いけ〜!ハルカーーーー!!!!行くんだーーー!!!」
どこの家庭よりも声がでかい。僕は今、妹のハルカに夢中で夢中で・・・。
ついに頭の中でハルカと一緒に二人三脚をしだした。そして転んだ。
「立てーーー!!立つんだーーー!!!」
「立って走ってるわよ!!!!あんたどこ見てんの!!!」
となりにいたお母さんに叱られた。
ついに妄想と現実の違いがわからなくなった。
ハルカが走りながら、こっちを見る。
「ハルカ!!前見て!!」
・・・ドタッ!!!
・・・!!!!!
ハルカが本当に転んでしまった。
それと同時にヘアゴムについていた可愛いカリフラワーのアクセサリーがポロリと。
ハルカの目からは涙がポロリと。
どこまでカリフラワーなんだ。
「え〜ん。アクセサリー取れちゃった・・・」
こっちの涙か・・・、心配したけど、まあ良かった。
「お兄ちゃんが新しいヘアゴムをプレゼントしてあげるから、頑張って走れ〜!!」
とにかく、最後までちゃんと走ってほしい。
そして、自分は走りきったんだぞ、
頑張ったんだぞ、という達成感を味わってほしい。
ハルカは立ち上がり、取れてしまったアクセサリーを手に握りしめ、
ゴールまで走っていった。
僕の目からも涙がポロリポロリ。
よくやったな、ハルカ。お兄ちゃんは嬉しいぞ。
ハルカは、ニコニコしながらこっちへ向かってきた。
「カリのお兄ちゃん、たくさん応援ありがと!」
「いいんだいいんだ、最後までよく頑張ったな!」
ハルカは満面の笑み。
ハルカは、少し後ろに下がり、助走をつけて、僕に飛びついてきた。
「お兄ちゃん、だ〜いすき!!」
どうやら飛びついてきたのと同時にシャツではなくズボンを掴んでいたらしく、
みんなの前でポロリした。
君は、カリフラワー 水無月ツキ子 @tsukiko_marble
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。君は、カリフラワーの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。