Devil's Nightmare -異世界転生しちゃった二人-
榊 柊羽
第1話 異世界転生しちゃった!
「 もっと盛り上がって行こ〜ぜ!??」
歓声が上がる会場。
「 もっとイケるだろ〜!??」
顔を赤く染めた観客の人達。
「 もっと楽しも〜ぜ!!」
楽しんでるアーティスト。
そう。ここはライブ会場。
ファンを魅了させているのは…
「 Devil's Nightmare 」通称 でびないと の
俺たちだ。
俺は、猫田玲。アーティスト名はレイヤ。
もう一人は、俺の相方である
藤宮慧。アーティスト名はケイ。
俺たちは、これからも歌を歌い続け、
この世界を救うつもりだ。
「 …見つけた。」
───────楽屋にて
「 は〜…今日も疲れた〜〜」
「 そうだね〜、でも…頑張らないと。」
「 うん 」
真面目な慧には敵わない、
そう思った瞬間…
「 あなた達、 」
いつの間に、目の前に美人な女が
立っていた。
その容姿は誰もが魅せられる様な容姿で…
「 …誰ですか? 」
慧が、すかさず女に問いかけて。
「 あぁ、自己紹介してなかったわね…。
わたくしは “ リザベルト王国 ” の王女…
ナイトミネアよ。ナイトと呼びなさい。」
どこだよ…それ。意味が分からない…。
「 ナイトさんね…。で、要件は? 」
さすが慧…。冷静な判断だ。
「 わたくしたちの世界を救ってほしい」
「 ………は? 」
思わず間抜けな声を出してしまった。
「 つまり、どういう…? 」
「 わたくしたちの世界に来てほしいわ。
あなた達の “ 歌声 ” なら、きっと… 」
歌声…?
「 えーい!とりあえず、行け!! 」
え、
目が覚めると、そこは
見たことの無い世界だった。
「 あの女…!!恨んでやる……」
殺意が込み上げてくる。
俺はあの世界で歌い続けたかった。
「 まぁまぁ、せっかく異世界に
来たんだから楽しもうよ!」
慧は、そう言ってくれた。
そうだ。楽しまないと…。
「 そうだな!!楽しもう! 」
よくある異世界転生アニメのような
風景で、実感が湧かないけど…、
慧が笑顔で過ごしてくれている……
良かった…。
ただそれだけで、俺は嬉しい…。
「 は〜!!楽しかった! 」
「 でも、本当に音楽の世界なのかな、 」
「 風景的には、魔物とかが現れそうだね…」
「 あはは… 魔物無理〜w 」
「 うーん、見た感じ娯楽が無いように
感じるねぇ、」
「 さすが慧!!すごい!最高!!」
「 褒めるな褒めるな〜 ( 嬉しい )」
「 それにしても、どーするかな…」
「 うーん、」
「 皆さんご注目! 」
「 えっ、なにして
くれちゃってんのォォ!??」
いきなり慧が人々の注目を集めようとして、
びっくりして、あの、その、ね、うん。
←後日談
「 俺たちは、ここに召喚されし者。
つまり、別の世界から来たのです。 」
ざわざわ、と人々がざわついていて、
「 召喚、だと!?王女しか
召喚など出来ないはず… 」
「 嘘だろ?w 」
「 でも、本当だとしたら… 」
ざわつきが止まらない。
「 そう、俺たちは王女に召喚された。
そこにいる俺の相方と共に。 」
「 まじかよ 、そんなことがあるのか…?」
「 証拠を出せよ! 」
「 …玲、やるぞ。 」
「 あ、あぁ… 」
俺が声を出したら、何故か周りがざわつく。
「 …? 」
「 …多分、お前の声は
人を魅了させるんだ。」
なら、こっちのもんだ!!
やってやるよ、王女サマとやら…
俺がこの世界を救ってやる!!
慧が歌い出した、人々は歓声に満ちた。
俺が…もっと盛り上げなきゃ、俺が!!!
「 もっと声出せ。イケるよな? 」
男女問わず、人々の頬は赤く染まり、
さらに歓声が上がる。
楽しい。
もっと…もっと……
「 レイヤ、落ち着け 」
「 …は、ごめん…… 」
「 もっと、だろ? 」
「さすがケイ、分かってるじゃん 」
歌い終わり、周りを見渡すと…
沢山の人が見てくれていた。
「 さすが “ でびないと ” の
お二人さんですわね 」
見覚えのある顔…この国の王女サマだ。
「 この二人を、国の英雄とする!」
歓声が上がり、
「 …は? 」
「 当然です。英雄になって貰わなきゃ!」
俺たちは、リザベルト王国の英雄に
なったらしい。
Devil's Nightmare -異世界転生しちゃった二人- 榊 柊羽 @syu0121
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